新たに多発性骨髄腫と診断された患者に、サリドマイド誘導体のレナリドミド(商品名「REVLIMID」)と低用量のデキサメタゾンを併用投与すると、レナリドミドと標準の高用量のデキサメタゾンを投与する場合に比べて全体の生存率を高めることができることが、フェーズIII臨床試験で明らかとなった。全体の生存率は低用量デキサメタゾン併用群で1年後の全生存率96%、2年後の全生存率87%、高用量デキサメサゾン併用群で1年後の全生存率88%、2年後の全生存率75%となった。成果は12月8日から11日にアトランタで開催されている米国血液学会で、米Mayo ClinicのS.Vincent Rajkumar氏が発表した。

 フェーズIII臨床試験は、28日を1サイクルとして、レナリドミド1日あたり25mgを1日目から21日目まで経口投与し、40mgのデキサメタゾンを1日目から4日目、9日目から12日目、17日目から20日目まで経口投与する高用量併用投与群と、レナリドミドは同じ用法用量で投与し、デキサメタゾンは40mgを1日目、8日目、15日目と22日目に投与する低用量併用投与群に分けて行なわれた。全部で445人の患者が登録され、高用量群に223人、低用量群に222人が割り付けられた。

 全生存率では低用量群の方が優れていたが、最良総合効果では高用量群が完全寛解(CR)、非常に良い部分寛解(VGPR)、部分寛解(PR)を合わせて82%、低用量群が71%となった。CRとVGPRを合わせた割合は高用量群が52%、低用量群が42%だった。観察期間中央値が21カ月で、奏効期間中央値は両群ともまだ到達していない。無増悪期間、無増悪生存率は両群で差がなかった。

 デキサメタゾンを低用量にした群では、主要なグレード3またはそれ以上の非血液学的毒性が低下していた。深部静脈血栓症/肺塞栓の発生率は高用量群で25%だったのに対して、低用量群では9%だった。好中球減少症は低用量群の方が高用量群に比べてわずかに増加していたが、一方、感染症は高用量群が14%に対し、低用量群は7%と少なかった。グレード4の毒性も高用量群の19%に対して低用量群では8%にとどまっていた。