協和発酵が海外で臨床開発を進めている経口可能な低分子マルチキナーゼ阻害型抗癌剤KW-2449が難治性または再発の急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病を対象に行われたフェーズI臨床試験の中間解析で、有望な結果が得られたことが明らかになった。設定された投与レベルで、被験者は投与に十分に耐えることができ、一部の患者で抗腫瘍効果が確認された。成果は12月8日から11日にアトランタで開催された米国血液学会で、米Texas大学MD Anderson Cancer CenterのJorge Cortes氏によって発表された。

 KW-2449はFLT3 (フルトスリー:FMS-like tyrosine kinase、CSF-1様受容体チロシンキナーゼ)と呼ばれるキナーゼを中心にしたマルチキナーゼ阻害剤。オーロラキナーゼを阻害する作用も持ち、抗癌活性を増強することが期待されている。AMLの90%にFLT3が発現し、AMLの30%でFLT3が活性化していることが分かっている。

 フェーズI臨床試験は、33人の再発、難治性の患者(うち女性が18人)を対象に行なわれた。29人の患者がAMLで4人の患者がCMLだった。CMLの患者の4人中3人は既存のCML治療薬に抵抗性となるT315Iと呼ばれる変異を持っていた。KW-2449を12時間ごとに14日間また28日間連続して投与し(後に28日間投与は中止)、7日間から28日間の休薬期間をおいた。投与は1日あたり25mg(14日間投与が3人、28日間投与が4人)、50mg(14日間投与が3人、28日間投与が4人)、100mg(14日間投与が6人、28日間投与が3人)、200mg(14日間投与が3人)、300mg(14日間投与が3人)、400mg(14日間投与が3人)、500mg(14日間投与が1人で、現在登録進行中)の7段階の量に分けて行われた。33人の患者のうち16人の患者が少なくとも1サイクル以上の治療を受けた。

 100mg投与群で1件の用量制限毒性としてグレード3の心房細動、心筋虚血、心室性期外収縮を起こした患者が1例認められたが、人数を増やして行なわれた100mg投与群、300mg投与群、400mg投与群、500mg投与群では、用量制限毒性は見出されなかった。全体で21人の患者で55件の重篤な副作用がみられたがKW-2449に関連するものは5件(呼吸困難、心房細動、心虚血、心室性不整脈、胸水)のみだった。

 抗腫瘍効果は、16人の患者で1サイクル終了時点で病状の悪化を示さず、2サイクル目が開始された。4人のAML患者(2人がFLT3遺伝子に変異を持ち、2人は変異がなかった)で最初の投与サイクルで50%以上の末梢、骨髄の芽球の減少がみられた。現在、用量や回数を増やす検討を進めているという。