米国臨床腫瘍学会(ASCO)は、乳癌の腫瘍マーカーとして、新規腫瘍マーカーと遺伝子発現解析法「Oncotype DX」を推奨した。ASCOが乳癌の予後予測因子として、遺伝子発現解析検査を推奨するのは今回が初めて。詳細は、11月20日のJournal of Clinical Oncology誌に掲載されている。

 乳癌における腫瘍マーカーの利用法に関する推奨アップデート2007と題した今回の論文では、乳癌の予防、スクリーニング、治療などに関連する腫瘍マーカーに関するASCOの推奨内容を、新たな研究成果などを元に評価している。

 今回の改定で、新たに推奨された腫瘍マーカーは、uPA/PAI-1とOncotype DXだ。

 uPA/PAI-1は新規乳癌マーカーだ。新規に診断され、リンパ節転移の無い乳癌患者の腫瘍組織を用いて酵素免疫測定法(ELISA法)で検査するとしている。uPAとPAI-1の発現レベルが低い場合、特に、ホルモン感受性で術後ホルモン療法を受けている場合には、再発リスクは低いと判断される。また、uPAとPAI-1の発現レベルが高い場合には、再発リスクが高く、術後化学療法(CMF)が再発リスクを下げることに貢献するとしている。

 一方、Oncotype DXは、腫瘍組織中の遺伝子発現を解析する。新規の乳癌で、リンパ節転移が無くエストロゲン受容体陽性の場合に、タモキシフェン投与を受けた場合の再発リスクを予測できるとしている。ASCOは、同検査は、タモキシフェンによる術後療法が効く患者や、術後化学療法を不要とする患者を選出する上で有益としている。

 Oncotype DX同様に、遺伝子発現を解析する検査である、MammaPrint、Rotterdam Signatureに関しては、現在、検討が行われている最中であることから推奨項目には入れていないという。