米Washington大学医学部が、子宮頸癌の治療終了から3カ月の時点の全身PETスキャンの結果が再発リスクの予測において有用であることを明らかにした。詳細はJAMA誌2007年11月21日号に報告された。

 この研究で用いられたのは、FDG-PETスキャン。放射性医薬品であるFDG(F-18 フルオロデオキシグルコース:放射性フッ素18Fを標識したブドウ糖アナログ)を用いて、ブドウ糖が高率に取り込まれる部分を画像化するものだ。腫瘍は糖代謝が盛んであるため、周囲の組織に比べ多くのFDGを取り込む。

 こうした検査を用いない限り、子宮頸癌が完全に消失したかどうかを判断することは難しい。子宮頸部の診察によって小さな腫瘍を発見することは難しく、足のむくみ等の症状は腫瘍が大きくならないと現れない。また、CTやMRTでは周囲の組織と腫瘍を明確に区別できない場合がある。Papテストは、放射線などによる組織の変化が存在すると精度が落ちる。子宮頸癌を検出する血液検査は存在しない。

 FDG-PETの利点は、治療による腫瘍の消失が確認できることに留まらない。今回の研究は、PETの結果が再発リスクの予測において非常に有用であることを示した。検査により癌細胞の残存が明らかになった患者については、癌が進行する前に別の治療(外科的切除、標準化学療法、臨床試験中の実験的な治療など)を積極的に試みることで、リスクが低減できるかもしれない。

 研究者たちは、放射線治療と化学療法を受けた子宮頸癌患者に、治療終了から2-4カ月(平均3カ月)の時点で、全身を対象とするFDG-PET検査を実施した。

 検査結果は、65人(70%)の患者の腫瘍消失を示した。15人(16%)については、放射線照射が行われた部位にFDGの集積が見られた。また、治療が行われた領域以外の場所にFDGの集積が見られた患者が12人(13%)いた。それぞれのグループの3年間の無増悪生存率は78%、33%、0%だった。

 腫瘍消失が確認された患者群に比べ、新たな場所にFDGの集積が見られたグループの再発リスクは32.57倍(ハザード比32.57)、治療部位に集積があった患者群では6.30倍(ハザード比6.30)だった。この方法の再発リスク予測精度は、治療前のリンパ節転移の状況を指標とした場合(ハザード比3.54)より高かった。

 同大学のSitemanがんセンターは1998年から、癌患者のPET画像をデータベースに登録してきた。生検の結果とPETの結果を組み合わせて分析し、治療に反応しない腫瘍の特徴を明らかにする試みにも取り組んでいる。また、FDG-PETの再発リスク予測能は、新治療の臨床試験における有効性評価にも役立つと期待される。