米Celgene社は、サリドマイド誘導体レナリドミドとデキサメタゾンを既治療の多発性骨髄腫患者に投与する2件の多施設2重盲目検無作為化フェーズIII臨床試験の最新データが、New England Journal of Medicine誌に掲載されたと発表した。

 レナリドミドは今回掲載されたデータを基に欧米ではすでに多発性骨髄腫の治療薬として認可されており、わが国ではフェーズI臨床試験が行われている。

 まず、大規模国際的フェーズIII臨床試験MM-010では、レナリドミドとデキサメタゾン(176人)、あるいはデキサメタゾンとプラセボ(175人)を既治療の多発性骨髄腫患者に投与した。レナリドミド25mgとプラセボは、28日を1サイクルとした1日目、21日目、28日目に投与された。デキサメタゾンは40mgを、最初の4サイクルのうちは1日目から4日目まで、9日目から12日目まで、17日目から20日目まで投与され、4サイクル後は1日目から4日目に投与された。

 試験の結果、無増悪期間(TTP)中央値は、レナリドミドとデキサメタゾンを併用投与した群が11.3カ月だったのに対して、プラセボとデキサメタゾンを投与した群は4.7カ月だった。全体の奏効率はレナリドミドとデキサメタゾンを併用投与した群が60.2%だったのに対して、プラセボとデキサメタゾンを投与した群では24%だった。60.2%という奏効率は今までの多発性骨髄腫を対象にしたフェーズIII臨床試験で報告された中で、最も高い数字だという。

 完全奏効(CR)とほぼ完全奏効(nCR)を合わせた患者の割合は、レナリドミド−デキサメタゾン群は24.4%、プラセボ−デキサメタゾン群は5.1%だった。全生存期間はレナリドミド−デキサメタゾン群が統計学的に有意に良い(ハザード比0.66)が、中央値はプラセボ‐デキサメタゾン群が20.6カ月なのに対して、レナリドミド−デキサメタゾン群は中央値に到達していない。

 一方、北米でおこなわれた既治療の多発性骨髄腫患者353人を対象に行なわれた大規模フェーズIII臨床試験MM-09試験でも、同様な結果が得られた。レナリドミド−デキサメタゾン群は177人、プラセボ−デキサメタゾン群は176人が登録され、用法用量はMM-010試験と同様だった。

 CR、nCR、部分奏効(PR)を合わせた奏効率は、、レナリドミド−デキサメタゾン群は61.0%、プラセボ−デキサメタゾン群は19.9%だった。CRは、レナリドミド−デキサメタゾン群は14.1%、プラセボ−デキサメタゾン群は0.6%。TTP中央値はレナリドミド−デキサメタゾン群は11.1カ月、プラセボ−デキサメタゾン群は4.7カ月。全生存期間中央値は、レナリドミド−デキサメタゾン群は29.6カ月、プラセボ−デキサメタゾン群は20.2カ月だった。