上皮成長因子受容体(EGFR)に対する抗体製剤であるセツキシマブ(商品名「ERBITUX」)の単剤投与は、大腸癌の標準的な化学療法の無効例において、支持療法のみの群に比べて有意に生存期間を延長させることが、New England Journal of Medicine誌11月15日号に発表された。この結果の概要はすでに学会等で報告されており、米食品医薬品局(FDA)は2007年10月2日、生存期間の改善を含めたERBITUXのラベル拡張を認可している。

 この結果は、カナダ国立がん研究所臨床研究グループ(NCIC CTG)がオーストラリア胃腸臨床研究グループ(AGITG)と共同で進めたフェーズIII臨床試験「NCIC CTG CO.17」によるもの。大腸癌に対し、抗体製剤の単剤投与で、生存に有意な改善が認められたのは初めて。

 EGFR陽性の転移性大腸癌で、イリノテカンやオキサリプラチン、フルオロピリミジンを含めた化学療法では病気の進行が認められた患者572人を対象に、セツキシマブと支持療法の併用群あるいは支持療法のみの群に無作為に割り付けた。セツキシマブは初回投与量が400 mg/m2で、2回目以降は毎週 250 mg/m2 を投与した。

 この結果、セツキシマブ併用群の生存期間中央値は6.1カ月であるのに対し、支持療法単独群は4.6カ月と、セツキシマブの投与で有意に改善されていることが示された(ハザード比0.77、95%信頼区間 0.64-0.92、p=0.005)。また無増悪生存期間もセツキシマブ併用群で有意に改善していた(ハザード比 0.68、95%信頼区間 0.57〜0.80、p<0.001)。