米Bristol-Myers Squibb社は、2007年11月8日、米食品医薬品局(FDA)から「SPRYCEL」(ダサチニブ)のラベル改訂許可を得たと発表した。慢性期の慢性骨髄性白血病(CML)患者に有効で安全が示されたより低い開始用量が追加される。

 「SPRYCEL」は2006年6月28日に米国で承認を獲得。適応は、成人の慢性期、移行期、急性転化期(骨髄芽球期、リンパ芽球期)のCMLで、「グリベック」を含む治療が奏効しなかった、または不耐性の患者、となっている。

 今回のラベル改訂により、慢性期のCML患者には、より低い開始用量となる1日1回100mgが推奨されることになった(慢性期以外のCML患者の用量は引き続き70mgを1日2回)。この用量の有効性と安全性を評価した下記の2件の臨床試験の結果もラベルに追加される。

 用量最適化フェーズIIIは、670人(うち498人が「グリベック」抵抗性)を対象に行われた。100mgを1日1回、140mgを1日1回、50mgを1日2回、70mgを1日2回の4群を比較。細胞遺伝学的奏効率について、1日1回投与の非劣性が示された。また、これまでの標準用量である70mgを1日2回群に比べ、100mg1日1回群で、いくつかの有害事象の発生頻度が低かった。得られた結果は100mgの1日1回投与を支持した。

 また、「SPRYCEL」と高用量「グリベック」を比較した無作為化フェーズII試験は、「グリベック」400mgまたは600mに抵抗性を示した慢性期CML患者150人を対象にオープンラベルで行われた。「SPRYCEL」70mgを1日2回と「グリベック」400mgを1日2回投与の有効性と安全性を比較。12週時の細胞遺伝学的奏功率(major CR)は「SPRYCEL」群36%、「グリベック」群29%、細胞遺伝学的完全奏効率はそれぞれ22%と8%だった。さらに長期間追跡したところ、「SPRYCEL」のmajor CRは52%、「グリベック」では33%、完全奏功率は40%と16%になった。有害事象の発生率は「SPRYCEL」群で低かった。

 低用量を1日1回の新たなレジメンは、既存の治療法に反応しない慢性期CML患者に対する「SPRYCEL」の有効性は維持しながら、有害事象の発生率を減らすことができる。

 今回のラベル改訂申請には優先審査が適用され、6カ月で承認に至った。

 日本では07年8月に、成人のCMLと成人急性リンパ性白血病を対象にこの製品の承認申請が提出された。日本人の患者に有効を示す臨床試験データも学会発表されている。