ドイツBayer HealthCare社と米Onyx Pharmaceuticals社は、10月30日、欧州委員会が、肝細胞癌の適応でソラフェニブ(商品名「Nexavar」)の販売を認可したと発表した。経口剤で全生存率を改善する効果が期待できる全身性治療薬として初めてのものとなるという。

  ソラフェニブは、細胞増殖のシグナル伝達にかかわるRafキナーゼ、VEGFR-1(血管内皮細胞増殖因子-1)、VEGFR-2、VEGFR-3、PDGFR-B(血小板由来増殖因子B受容体)、KIT、FLT-3、RETといったたんぱく質を阻害すると期待されているマルチキナーゼ阻害薬と位置づけられるものだ。

 ソラフェニブについては、Sorafenib HCC Assessment Randomized Protocol(SHARP)試験というフェーズIII臨床試験結果がでており、この試験では、プラセボに対し、肝細胞癌患者の全生存期間を44%延長できることが確認された(ハザード比は0.69、p=0.0006)。プラセボ群の全生存期間中央値の7.9カ月に対して、ソラフェニブ投与群の全生存期間の中央値は10.7カ月だ。


【訂正】10月31日に以下の点を訂正しました。

・ソラフェニブの適応で、「肝細胞癌と肝癌の適応で」とありましたが、正しくは「肝細胞癌の適応で」です。

・SHARP試験の結果で、「プラセボに対し、肝細胞癌患者の44%で全生存率の延長が確認された」とありましたが、正しくは「プラセボに対し、肝細胞癌患者の全生存期間を44%延長できることが確認された」です。