血管内皮細胞成長因子受容体(VEGFR)チロシンキナーゼ阻害剤AZD2171(cediranib)が、再発または持続性卵巣癌、腹膜癌、卵管癌に有効であることが多施設フェーズII臨床試験の結果明らかとなった。成果は10月22日から26日にサンフランシスコで開催された「分子標的とがん治療に関するAACR-NCI-EORTC国際会議」でカナダPrincess Margaret HospitalのL.Vidal氏らによって発表された。

 臨床試験はAZD2171の45mgか30mgを4週間連日経口投与することを1サイクルとして行なわれた。30mg、20mgへの減量は認めることとした。試験に参加した患者は、白金製剤に感受性のある患者と感受性のない患者に分けられた。全身状態が比較的良く、最大で1回の白金系抗癌剤を含む化学療法を受けたことのある患者が対象だった。全体で48人の患者が登録され、そのうち卵巣癌患者が37人、腹膜癌患者が8人、卵管癌患者が3人だった。

 主要評価ポイントは奏効率と16週間以上の安定状態の維持率だった。副次的評価ポイントは癌が増大するまでの時間、生存期間、腫瘍マーカーであるCA-125が反応している期間だった。

 現在までに45mgを投与された患者の数は23人で、投与サイクル数の中央値は4だった。グレード3/4の副作用が19人27件発生し、14人が投与量を減量せざるを得なかった。30mg投与を投与された患者の数は15人で投与サイクル数の中央値は3だった。グレード3/4の副作用が発生したのは9人9件だったが、投与量の減量は2人にとどまり、患者は十分に投与に耐えることができた。頻度の高かったグレード3/4の副作用は高血圧、倦怠感、肝毒性だった。

 抗腫瘍効果は、白金製剤感受性群で評価可能だった18人中3人が部分寛解(PR)となり安定状態は9人だった。白金製剤抵抗性群で評価可能だった10人中1人がPRとなり6人がSDとなった。投与量別ではPR例の2例が45mg投与群で、2例が30mg投与群だった。SD例の80%は45mg投与群だった。

 また、同国際会議では別のグループも卵巣癌に対するAZD2171のフェーズII臨床試験結果を発表しており、安全性、有効性ともに同様な結果だった。