アステラス製薬が開発を進める抗癌剤YM155が、進行非小細胞肺癌に有効であることが海外で行われたフェーズII臨床試験の結果明らかとなった。非小細胞肺癌に他の治療薬と併用するなどの応用が期待できそうだ。

 成果は10月22日から26日にサンフランシスコで開催された「分子標的とがん治療に関するAACR-NCI-EORTC国際会議」で米国立がん研究所のGiuseppe Giaccone氏によって発表された。

 YM155 は、“サーバイビン”を阻害することで効果を発揮する。サーバイビンは細胞の“自殺”ともいわれるアポトーシスを抑制する働きを持つ。癌細胞は、サーバイビンを発現することで、細胞死を回避している可能性が指摘されている。YM155はサーバイビンの機能を阻害することを狙った初めての製剤で、新しいメカニズムで働く抗癌剤になると期待されている。

 フェーズII試験は、ステージ3Bまたは4の非小細胞肺癌患者37人を対象に、YM155(4.8mg/m2/日)を3週間に1回、168時間(7日間)持続注入することで行なわれた。投与サイクル数の中央値は3だった。

 試験の結果、部分寛解(PR)が2人(5.4%)、安定状態(SD)が14人(37.8%)となり、疾患制御率は43.2%となった。一方、37人中57%に当たる21人が重篤な副作用を経験、14件については薬剤に関連したものだと考えられるという。倦怠感、接種部位の壊死、心不整脈、低カリウム血症、筋力低下、菌血症などだった。