マルチキナーゼ阻害剤のソラフェニブと抗血管内皮細胞成長因子VEGF)抗体ベバシズマブの併用投与が、転移性腎細胞癌に高い効果をもつ可能性が明らかとなった。両剤を併用投与するフェーズI試験の結果示されたもの。成果は10月22日から26日にサンフランシスコで開催されている「分子標的とがん治療に関するAACR-NCI-EORTC国際会議」で米Vanderbilt-Ingram Cancer CenterのIgor Puzanov氏によって発表された。

この臨床試験は、ソラフェニブは2週目から6週目まで連日投与し、ベバシズマブは2週間置きに1週目から9週目まで投与して評価したもの。

 被験者は投与量に応じて7つのグループに分けられた。ベバシズマブを体重1kg当たり3mg、ソラフェニブを1日1回200mg投与する群、ベバシズマブを体重1kg当たり5mg、ソラフェニブを1日2回200mg投与する群、ベバシズマブを体重1kg当たり5mg、ソラフェニブを1日2回200mg、ビタミンB6を300mg投与する群、ベバシズマブを体重1kg当たり5mg、ソラフェニブを1日2回400mg、ビタミンB6を300mg投与する群、ベバシズマブを体重1kg当たり10mg、ソラフェニブを1日2回200mg、ビタミンB6を300mg投与する群、ベバシズマブを体重1kg当たり10mg、ソラフェニブを1日1回200mg投与する群、ベバシズマブを体重1kg当たり5mg、ソラフェニブを1日1回200mg投与する群に分けられ、全部で48例が登録された。

 抗腫瘍効果は48例中評価が行なわれた46例で、部分寛解になった患者は46%に当たる21例で、安定状態となった患者は23例となった。全体として46例中41例(89%)で腫瘍の縮小が確認された。SDの患者12例中6例で20%から30%の腫瘍の減少が確認された。

 副作用は、ベバシズマブの投与によって、ソラフェニブに関連するとされている毒性の増加が確認された。また、新しい副作用として、消化性潰瘍が認められた。ベバシズマブを5mg、ソラフェニブ1日2回200mg投与群で2件の用量制限毒性が見られ、グレード3の手足皮膚反応が認められた。ベバシズマブ5mg、ソラフェニブ1日2回200mg、ビタミンB6の300mg投与群で1件の用量制限毒性が見られ、グレード3の手足皮膚反応が認められた。ベバシズマブ5mg、ソラフェニブ1日2回400mg、ビタミンB6の300mg投与群で2件の用量制限毒性が見られ、グレード3の倦怠感とグレード3の無食欲が認められた。ベバシズマブ10mg、ソラフェニブ1日2回200mg、ビタミンB6の300mg投与群で2件の用量制限毒性が見られ、グレード3の発疹、グレード3の手足皮膚反応が認められた。ベバシズマブ10mg、ソラフェニブ1日1回200mg投与群で2件の用量制限毒性が見られ、グレード3の高血圧が認められた。

 最大耐容用量はベバシズマブを2週間置きに体重1kg当たり5mg、ソラフェニブ1日1回200mgとなった。現在、この用法用量でフェーズ2試験を進めているという。