マルチキナーゼ阻害剤であるソラフェニブとサイトカインの1つであるインターロイキン21(IL21)の併用投与が、転移性腎細胞癌に有効である可能性が明らかとなった。両剤を併用投与するフェーズI/II試験のフェーズI試験部分の予備的な解析の結果示されたもの。成果は10月22日から26日にサンフランシスコで開催されている「分子標的とがん治療に関するAACR-NCI-EORTC国際会議」で、米Washington大学のJohn Thompson氏らの研究グループによって発表された。

 臨床試験は、最大で1回の全身治療を受けたことのある腎細胞癌患者を対象に、ソラフェニブの標準投与用法用量(1日2回の400mgの経口投与)にIL21の様々な量を組み合わせる形で行なわれた。IL21は6週間を1投与サイクルとして1日目から5日目と15日目から19日目まで静脈投与された。フェーズI試験はIL21の量を1日体重1kg当たり10μgを投与する群、30μgを投与する群、50μgを投与する群に分けて行なわれている。

 現在までに10μg投与群に8人、30μg投与群に4人、50μgに3人の全部で15人が登録されている。そのうち、評価可能な、10人全員で20%以上の腫瘍の縮小が確認された。また、10人のうち4人の患者では30%以上の腫瘍の大きさの縮小が確認された。

 副作用は10μgを投与された群と50μgを投与された群で、それぞれ1例の用量制限毒性(DLT)が確認され、それはグレード3の手足症候群とグレード3の発疹だった。副作用のほとんどのものはグレード1または2のもので、ソラフェニブ、IL21関連で知られていたインフルエンザ様症状、下痢、悪心、低リン血症、嗄声、手足症候群皮膚発疹などだった。用量制限毒性ではない、薬剤に関連したグレード3副作用には、低リン血症、低ナトリウム血症、皮膚発疹、発熱、倦怠感があった。