胃MALTリンパ腫は、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)感染との関連が指摘されており、除菌による有効例も多い。しかし、除菌が無効な場合は二次治療が必要で、こうしたケースに抗CD20モノクローナル抗体リツキシマブ(商品名「リツキサン」)による単独治療が有効だったと、県立がんセンター新潟病院内科の加藤俊幸氏が第15回日本消化器関連学会週間で発表した。

 加藤氏らは、胃限局期MALTリンパ腫患者89人のうち、ピロリ菌除菌が無効だった11人と、ピロリ菌非依存性の5人を対象に、リツキシマブ単独治療を行った。方法は、375mg/m210倍希釈の3時間点滴を週4回で、これを1コースとした。初回1回目のみ1泊入院、2回目以降は外来で施行した。

 その結果、除菌無効群では7人が1コースで寛解を得るなどCR100%となり、ピロリ菌非依存群でも、副作用により1コースで中止した1人のみで、CR80%と高い数値となった。寛解後の無増悪生存期間はピロリ菌非依存性群で21.6カ月、除菌無効群で29.6カ月だった。

 加藤氏は、「現在、二次治療として日本では放射線療法が行われている。進行度と悪性度を正確に診断する必要があるが、二次治療の選択肢として、リツキシマブも考慮すべきではないか」と話した。