バイエル薬品は10月2日、マルチキナーゼ阻害型抗癌剤ソラフェニブ(商品名「ネクサバール」)を肝細胞癌を対象にわが国で9月末に適応追加申請を行なったと発表した。国内外で行われた臨床試験の結果に基づいて申請が行なわれたものだ。

 欧米で行われた大規模フェーズIII試験であるSHARP試験の結果は、今年6月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されている。ソラフェニブが、進行肝細胞癌患者の生存期間をプラセボを投与した場合に比べて44%延長させることが明らかにされた試験で、多くの注目を集めた。わが国で行なわれたフェーズI臨床試験でも安全性、有効性ともに海外とほぼ同等の結果が得られたことが昨年秋に開催されたEORTC-NCI-AACR Symposiumで発表されている。

 ソラフェニブの肝細胞癌への適応拡大は欧米では6月に申請され、米国では優先審査品目に指定されている。また、中国、韓国、台湾の肝細胞癌患者を対象とした試験でも、全生存期間、無増悪期間の延長が確認され、中国などでも適応拡大申請が行なわれている。

 わが国では、ソラフェニブは腎細胞癌を適応症とした審査が行なわれており、早期の承認が求められている。