VEGFR(血管内皮増殖因子受容体)阻害剤であるAxitinibにより、腎細胞癌に有効性が確認されているソラフェニブに抵抗性を示す転移性腎細胞癌患者の51%に腫瘍の縮小が確認された。フェーズII臨床試験によるもので、米Cleveland Clinic Taussig Cancer CenterのBrian I. Rini氏らが第 14 回欧州癌学会(ECCO)で発表した。

 海外では腎細胞癌に対して、マルチキナーゼ阻害剤のソラフェニブやスニチニブが標準治療として使われている。Rini氏は、「これらAxitinibと類似した作用をもつ分子標的薬で治療を受けた患者において、抗腫瘍効果が認められたという今回の結果は意義深い」としている。

 試験では、ソラフェニブ抵抗性で転移性の腎細胞癌患者62人が登録された。追跡期間の中央値は7.4カ月で、この期間に無増悪生存期間(PFS)には到達しなかったが、分析の結果、中央値でおよそ7.7カ月以上になることが推測されたという。

 患者の51%に腫瘍縮小が認められ、23%では有意な縮小が確認された。また部分奏効は患者の14%に、病状の安定は37%、進行は24%に認められた。ソラフェニブによる治療後に、スニチニブを投与した14人でも、部分奏効が認められ、PFS中央値は6.2カ月以上と推測された。

 グレード3〜4の有害事象は、疲労感が13%、高血圧および手足症候群が11%、下痢および呼吸困難が5%に見られ、いずれも管理可能な範囲であったという。