転移性腎細胞癌のファーストライン治療として、ベバシズマブとインターフェロン(IFN)α2aを併用したフェーズIII臨床試験(AVOREN試験)のサブ解析で、IFN-α2aの投与量を減らしても無増悪生存期間や奏効率が改善することがわかった。チェコ共和国Charles University Medical School Teaching Hospital Hradec KraloveのB. Melichar氏らが、9月23日から27日にスペインバロセロナで開催された欧州癌学会(ECCO)で発表した。

 AVOREN試験は、18カ国101施設の転移性腎細胞癌患者649人を対象に、IFN-α2aとベバシズマブを投与する群(327人)とIFN-α2aとプラセボを投与する群(322人)の2群に分けて比較検討した試験。これまでにベバシズマブの併用で無増悪生存期間(PFS)は2倍に延長することが報告されている。

 今回のサブ解析では、IFN-α2aの投与量に着目した分析が行われた。IFN-α2aの推奨投与量は、週3回9MIUだったが、IFN-α2aを起因とするグレード3の有害事象が発生した場合は投与を中止し、28日以内に症状がおさまれば、週3回6MIUで再投与し、さらにグレード3の有害事象が発生したときは週3回3MIUまで減量することとした。

 その結果、IFN-α2a+ベバシズマブ併用群でIFN-α2a が9MIU投与されたのは322人、このうち131人(41%)ではその後3〜6MIUに減量された。一方のIFN-α2a+プラセボ群では9MIU投与が314人、そのうち97人(30%)は後に低用量が投与された。

 PFSは、IFN-α2a+プラセボ群全体では中央値が5.4カ月、IFN-α2a+ベバシズマブ併用群全体では10.2カ月だったが、今回の分析により低用量IFN-α2a+ベバシズマブ併用群(131人)においては12.4カ月に及ぶことが示された。

 抗腫瘍効果にも違いが見られた。奏効率がIFN-α2a+ベバシズマブ併用群では31%、IFN-α2a+プラセボ群では13%、一方、低用量IFN-α2a+ベバシズマブ併用群では32%、低用量IFN-α2a+プラセボ群は17%だった。症状の安定が見られた率と奏効率を加算した「臨床上の有用率clinical benefit」は、それぞれ77%、63%、89%、79%となり、低用量IFN-α2a+ベバシズマブ併用群で有用性が最も高いことが示された。

 有害事象の発生率はIFN-α2aを減量した時期に低頻度になっており、研究グループは、IFN-α2aの減量は有効性を落とすことなく、忍容性を高めることができるとしている。