ドイツBayer HealthCare社と米Onyx Pharmaceuticals社は8月27日、分子標的薬でマルチキナーゼ阻害型の抗癌剤であるソラフェニブ(商品名「Nexvar」)が、肝細胞癌患者を対象にアジア太平洋地域で行なわれたフェーズIII臨床試験で、全生存期間と無増悪期間の延長が明らかになったことを発表した。これは第三者機関であるデータ・モニタリング委員会の調べで明らかになったもの。同委員会は、有効な結果を受けて、この治験を中止し、すべての患者にソラフェニブを提供することを推奨した。試験結果の詳細は、近日中に開催される学会で公開されるという。

 ソラフェニブの肝細胞癌への有効性は欧米の施設を中心に行なわれたSHARP試験で明らかになっているが、アジア人でもソラフェニブの有効性と安全性を証明するデータが出たことになる。SHARP試験の結果に基づいて、既に欧米や中国などでソラフェニブの肝細胞癌への適応拡大申請が行なわれている。

 今回のアジア太平洋地域における治験には、中国、韓国、台湾から226人の患者が参加した。進行性肝癌または全身治療の経験のない肝癌患者を対象に二重盲検無作為化プラセボ対照フェーズIII試験として実施された。ソラフェニブ400mgを1日2回投与し、全生存期間と無増悪期間を評価した。