検診の個別化は絶対に必要になる
―患者のいろいろな背景によって検診自体の設計も変わって来ざるを得ないですね。

福田 検診というと、これまで自治体ベースで進歩してきたので、とにかくいかに均質に行うかという点に重きを置いて来ざるを得なかった。しかし、将来的には個別化されていきますね。例えば、マンモグラフィ検診で「自分の乳房は、マンモグラフィが不得意とする乳腺組織が非常に多いDense Breast(デンスブレスト)というタイプ」ということが分かったら、その次の検診からはマンモグラフィは5年に1回ぐらいにする。超音波検査を2年に1回とか、1年ごとにやるとか、そういうふうに何が何でもマンモグラフィというようなことはなくなっていくのかな、という気はします。

 ただ、そうしたときの意味付けがちゃんと証明されなければいけないから、超音波検査の有効性をきちんと見なければいけません。MRIの検診が本当に意味があるのかどうかということも検証していかなければいけないんです。

 対策型検診では、精度管理を行い、検診全体の質を均一にすることが大事。一方、近い血縁に、BRCA1/2遺伝子変異を持つ人がいる場合や遺伝子変異がある乳がんに罹った人がいる場合、そうでない人と区別をして考える必要があります。つまり、専門家と一般の方々が「検診マンモグラフィが不利益になる場合がある」という情報を共有することが重要だと思います。

NPO法人「乳がん画像診断ネットワーク」の第1回設立総会風景。患者、技師からの発言が相次いだ。

 このような情報の共有のために、2012年に亀田メディカルセンター乳腺科部長の戸崎光宏先生が理事長のNPO法人「乳がん画像診断ネットワーク」http://bcin.jp/の立ち上げを手伝いました。2月2日、東京で第1回設立セミナーを開催しました(写真)。ここは医師や放射線技師のほかに、患者さんや医療機器メーカーの方々が参加して、乳がん治療の変遷とともに変わる画像診断のあり方をいろいろな立場から討論できる場になるようにしていく計画です。