スライドなどの資料映像と参加者の顔や発言などの映像音声を複数同時にインターネットで共有できる。ここに登場しているのはV−CUBEというシステム。従来のテレビ会議に比べると画質は低いが、初期費用が安く、月次の契約が可能、新規の設備も必要ないところは草の根カンファレンスに都合が良いだろう。

渡辺 トラスツズマブ単独で効果が出ないのであれば、最近流行のクロストーク理論を踏まえて、ホルモン療法とトラスツマブの併用はどうでしょうか。ゾラデックスとアロマターゼ阻害薬をトラスツマブの併用はどうでしょうか。

宮良 トラススツズマブではなくラパチニブを使うというのはどうでしょうか。

渡辺 それでも良いと思います。

相原 ECを続けながら手術と放射線照射を行うことも考えていいのではないでしょうか。

宮良 それもシナリオに入っています。

相原 局所コントロールできれば、治癒も望めるかもしれません。

宮良 局所進行であることを考えればその可能性もありますね。

相原 手術、放射線照射を行った後で内分泌療法とトラスツズマブを併用する選択もあります。

 切除の方針が浮上したことで渡辺氏が発言する。

渡辺 切除しても断端陽性となり、半年後に再発ということになりはしませんか。

相原 放射線照射は行って、治癒を目指す。治癒の確率は分かりませんが、現状では治癒が望めます。

渡辺 巨大な腫瘤ができていたたまれない。とりあえず対応という気持ちは分かりますが、取れるときに取るという外科の発想は理解できません。

 渡辺氏にやや強い表現に笑い声がもれた。

 トラスツズマブとタキソールを投与して進行(PD)となった。再発乳がんと同様に考えて、トラスツズマブとラパチニブという抗HER2薬同士の併用はどうかという意見も出た。適応外であるが、一定の理解を示す参加者もいた。

 相原氏は手術という方針にこだわりをにじませた。

 「今後進展して手術するのであれば今のタイミングで手術をするのがベスト。問題は手術をするかどうかですが、治癒を追求するならば手術を選ぶべきです」

 渡辺氏が反論する。「メスが届かない範囲にがんが広がっている可能性が8割あります。手術するということでいいのですか」。

相原 2割、治癒する可能性があるならば手術を選択すべきです。

渡辺 2割ならばほとんど勝ち目はないと考えるべきではないでしょうか。患者も納得するはずです。

相原 そこ答えられません。まったく治癒する見込みがなければ手術は勧めません。

 考えられる選択肢として渡辺氏は、手術+放射線療法、分子標的治療の後に観察、内分泌療法単独の3つを挙げた。

宮良 (ホルモン受容体の)ER/PgRは80%染まっています。