ボルテゾミブの予定投与量は週2回療法の場合は67.6mg/m2、週1回療法の場合は46.8mg/m2となるが、末梢神経障害による休薬・中止例の割合が週2回療法群では16%あったものが、週1回療法群では4%へと減少したことから、両群の実際の投与量は週2回療法群で41mg/m2、週1回療法群では40mg/m2と差が出なかった。その結果、CR達成率は週2回療法群の25%に対して週1回療法群が23%、2年無増悪生存期間(PFS)も前者の56%に対して後者は58%と全く同じ結果となった(表2)。清水氏は、「今後は日本でも週1回による投与を試みることに価値がある」と話す。

VMPの週2回療法と週1回療法とを比較した第3相の臨床試験がイタリアのグループによって行われ、2009年の米国血液学会(ASH2009)で報告された。末梢神経障害の出現率はVMP週2回療法の43%に比べ、VMP週1回療法では21%に半減。特にGrade3/4では週2回療法の14%が週1回療法では2%と顕著に減少した。

Upfrontでボルテゾミブを使うか?日本血液学会学術集会でシンポジウム
 では、日常的に未治療症例にボルテゾミブを使うだろうか?ボルテゾミブが初回治療に使えるようになったということは、治療体系が図3のようになることを意味する。はたして、この図のような治療を進めることは可能だろうか。

患者が65歳以下であればVAD療法(ビンクリスチン/ドキソルビシン/デキサメタゾン)またはBD療法(ボルテゾミブ/デキサメタゾン)などで寛解導入療法を行った後に自家造血幹細胞移植併用下で大量メルファラン療法が推奨される。65歳を上回る、もしくは重篤な合併症や本人の希望で大量化学療法の適応にならない場合はMP療法(MP: メルファラン/ プレドニゾン大量療法)やVMP療法(ボルテゾミブ/メルファラン/プレドニゾン)を行う。実臨床ではVADは使われる機会が減っている