(3)保存療法の効果
 骨転移は基本的に全身血行性転移の一部であり、薬物療法や放射線療法などの保存療法がまず優先される。その際、原発がんによって薬剤有効性、放射線感受性、骨転移局所反応が異なることを十分に考慮する必要がある。乳がん骨転移、前立腺がん骨転移ではホルモン療法、化学療法や放射線が有効であることが多い(図6)。甲状腺がんではヨード治療が、また肺の腺がんでは骨転移に対してゲフィチニブが奏効する場合もある(図1)。ビスホスホネート剤は乳がんはじめ骨髄腫、前立腺がん、腎がんなど多くのがんの骨転移に有効であることが明らかになってきている(図7)。放射線との併用により従来効果が少ないとされた腎がんなどで骨形成、骨修復も確認されている(図8)。早期から投与開始すれば骨折や麻痺などの有害事象を防止することは十分可能であろう(図9)。また新たに抗RANKL抗体(デノスマブ)も臨床治験が進行しており今後ビスホスホネート剤とともに骨転移抑制効果が期待される。