X線で骨転移が疑われる場合、局所を含め胸腹部骨盤の広範囲のCT検査を行う必要がある。最近のヘリカルCTは、高速化かつ鮮明化したので短時間で頸部から骨盤など全身CTが短時間で撮像可能で、また全脊椎のsagittal像や両股関節のcoronal像を併せて撮ることも容易であり非常に有用である。原発不明の場合でも全身CTで肺腺がん、腎がん、乳がんなどの多くが診断可能である。またPETあるいはPET-CTで消化器がんも診断可能の場合が増える。

 次いで血液尿検査も重要である(表3)。腫瘍マーカー検査ではPSAは前立腺がん、CEAは乳がん、肺腺がん、胃がん、大腸がん、甲状腺髄様がん、CA19-9は胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆嚢胆管がん、CA125は子宮がん、卵巣がん、AFPは肝臓がん、胚細胞腫瘍、SCCは肺扁平上皮がん、M蛋白は骨髄腫、HCGは絨毛性腫瘍の診断に役立つ。AL-P高値でCaが正常以下で骨のびまん性斑状硬化像を示す場合は低分化胃がん、特にsignet ring typeのスキルス胃がん骨転移の可能性も念頭に置く必要がある。骨転移との鑑別としてT-AC-P高値の場合は骨巨細胞腫、高Caと低Pの場合副甲状腺機能亢進症、高AL-Pで慢性経過の場合骨Paget病を考慮する必要がある。

 骨シンチのTc-MDPは主に骨芽細胞による骨修復機転に集積する。従って、がんによって骨融解が生じた後の骨芽細胞による骨修復機転にも集積する一方、変形性脊椎症や関節症、骨折後や成長軟骨などでも集積するし、良性骨腫瘍でも集積する。多くのがん骨転移で集積が見られ全身骨の転移巣の広がりの診断に有用であるが、骨芽細胞が活性化しない骨梁間転移や骨融解のみの場合は集積が認めにくいため注意を要す(図2)。単純X線やCTで診断しにくい骨梁間型転移はMRIが有用である(図3)。PET(PET-CT)は骨梁間型転移の検索に有用で、また内臓や軟部組織を含めた全身的病巣の検索が可能であり原発不明がんの診断にも有用である。しかしPETは原理的にブドウ糖代謝の亢進部位に集積するものであるからfalse positiveもあり注意が必要である。