補剤の使用時のコツ

 補剤は終末期や抗がん剤による副作用、免疫力低下を改善することを期待して使用するが、癌研有明病院消化器内科部長の星野恵津夫氏は「最初に補中益気湯、次に十全大補湯、さらに人参養栄湯の順番で使用すること」を推奨している。

 また、長期連用による副作用として甘草による低カリウム血症、偽アルドステロン症やミオパシーのほか、間質性肺炎による発熱、咳嗽、呼吸困難に注意する。

おわりに
 漢方薬が代替補完を目的に使用される状況から脱出し、西洋薬と肩を並べて使用される時代になりつつある[参考文献(5)]。漢方薬のエビデンスの高い臨床試験結果がこれから続々と国際雑誌に発表され、黒船となって日本に押し寄せてくることは間違いない状況である。日本においてもがん治療に携わる全ての医師が率先してエビデンスの高い臨床試験に参加し、漢方薬の可能性を検討することが第一歩である。

[参考文献]
(1)Zollman, C, et al.: Bmj. 1999;319:693-696.
(2)Turner, RB, et al.: N Engl J Med. 2005;353:341-348.
(3)Manabe, N, et al.: Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol. 2010;298:G970-975.
(4)Kono, T, et al.: J Crohn’s & Colitis. 2010;4:161-170.
(5)Kono, T, et al.: Surgery. 2009;146:837-840.
(6)Kono, T, et al.: J Surg Res. 2008;150:78-84.
(7)Kono, T, et al.: Evid Based Complement Alternat Med. 2009.
(8)Kono, T, et al.: Jpn J Clin Oncol. 2009;39:847-849.
(9)Takeda, H, et al.: Gastroenterology. 2008;134:2004-2013.
(10)Kuroiwa, A, et al.: Int Immunopharmacol. 2004;4:317-324.
(11)Yamaya, M, et al.: Br J Pharmacol. 2007;150:702-710.