末梢神経障害患者に適している
 医療現場にとって、新薬の価値は有効性にあることはもちろんだが、副作用の有無、そのプロファイルの内容の方が大きいかもしれない。“類縁化薬剤”であるサリドマイドの難点はしびれなどの末梢神経障害だ。治療継続を困難にする最大の要因がこの末梢神経障害だという。対照的にレナリドミドは末梢神経障害が少なく、長期にわたって使用しやすくなっている。

 「新薬の導入にあたって最も重要なのは薬を使用する患者の選択」という照井氏は、「末梢神経障害のためサリドマイドの使用が困難になっている患者が最も使用したくなる患者だ」と語る。前出の海外の臨床試験(353例)では、末梢神経障害として末梢性ニューロパチー(12.5%)、筋脱力(11.3%)、錯覚感(7.6%)、感覚減退(5.9%)などが報告されているが、いずれもGrade1、2で比較的軽かった。

 対照的に注意を要する副作用は、好中球減少症(38.2%)、疲労(26.1%)、便秘(22.1%)、筋痙攣(20.7%)など。重大な副作用として、深部静脈血栓症(7.4%)、肺塞栓症(2.5%)が報告されている。デキサメタゾンの併用(日本での適応がこれだ)で特に上昇する懸念があり、そのため、観察を十分に行い、血栓症が認められた場合は投与を中止して対応する必要がある。ちなみに癌研有明病院では、低用量(40mg×4回/1クール)を併用している。

 日本国内での第1相試験(15例)で報告された副作用は好中球減少症(80.0%)、血小板減少症(80.0%)、白血球減少症(73.3%)、リンパ球減少症(53.3%)、貧血(40.0%)、便秘(33.3%)、発熱(33.3%)などとなっている。

 また、レナリドミドの90%以上は尿中に排泄される。このため、腎機能が低下している患者では、腎機能(クレアチニンクリアランス)を指標に減量する必要がある(表1)。レナリドミドは基本的に外来で使われることになるが、薬剤の使用方法を知るための教育入院を1週間ほど行うべきと照井氏はアドバイスする。