岩手県医師会会長 石川育成氏

 地震発生時、私は診療中でした。とっさに机の下に潜り込みましたが、あんなに大きな揺れは経験したことがありません。程なくして県医師会の事務局から私に安否確認の連絡がありました。直ちに災害対策本部を立ち上げ、常任理事の安否を把握。一方で、郡市医師会にも連絡を取りました。しかし電話が全くかからず、結局その晩は震災情報を収集できませんでした。

 翌日になっても気仙郡、釜石市、宮古市、久慈市と連絡が取れず、状況が分からないので対応ができない状態に。岩手県などから情報を集め、医師会として死体検案の支援などを行いました。

 岩手県には震災直後からDMATやJMATなどが全国各地より派遣され、現在も各被災地で活動してもらっています。ただ、ずっと支援を受けられるわけではありません。半年が限度でしょう。県医師会にとっては、それからが本当の正念場だと考えています。

 慢性疾患の患者へのケアが大きな問題となりつつありますが、ADLが低下する患者などが今後さらに増えるはず。被災者のメンタル面のケアも同様です。こうした人たちを岩手県の医師全員で支え、疾患の進行を防ぐことがこれから重要になります。

 県医師会では、被災していない医師会員を中心に支援チームを組み、被災地を援助していく考えです。その際、「内科系」「外科系」「精神科系」といったようにチームの専門性を明確にし、各被災地に合ったチームを派遣したい。もちろん、各地の需要を的確に把握しなければいけません。郡市医師会と密に連絡を取り合うつもりです。

 あとはリーダーシップ。医師会長の私が、復興に向けた活動を強力に推し進めます。何も心配はありません。(談)