トリアージポストでトリアージされた患者さんは、重症度に応じてブースに移送される。

 民医連は今後も被災地を支援し続けると思いますが、民医連だけやればいいという規模の災害ではありません。民医連、日本赤十字社、大学、医師会といった組織の壁を越えて、協力できる医師を集め、どんどん避難所に医師を送り込む必要があるのではないでしょうか。

 1年目の医師でも構いません。実際、坂総合病院では、1年目の医師がトリアージで活躍していました。現地で、「われわれはそばにいます」というメッセージを届けるのが重要なのです。1日でも2日でもいい。若い先生方に働いてほしいと思います。

 支援に赴く際の個人装備は、薬や診療用具については日本内科学会のサイトでまとめられているようなものがあれば十分です。特に必要なものについては、状況ごとに変わりますからなんともいえません。ただ、避難所を回った医師の報告によると、安定剤と風邪薬へのニーズが高かったようです。Webサイトに書かれていないものとしては、安全靴や懐中電灯、食料でしょうか。

 また、現地では本部からの指示待ちではなく自分で仕事を見つける姿勢が求められます。支援本部も十分な経験があるわけではありませんから、ある程度の混乱は仕方ありません。少々のことでは動じないよう、事前の心構えも必要です。

 私の場合、病院に到着後、まずは院内を見て回りました。ストレッチャーの上で休まれている方が気にかかって診察したところ、エレベーターが止まっていたため階段を上り下りした結果、狭心症の発作を起こされていました。こんな風に、自らの判断で、自ら動くのです。

 今回は、地震と津波と原発事故の3つが一度にやってきた人類史上最大の災害です。この災害に対してどう立ち向かったかは記録に残るでしょう。日常診療を縮小してでも若い医師を送り出し、後世に残せるような史上最大の支援作戦を実行すべきです。津波を超えるような、支援の波を送る。そうでなければ復興できません。

 阪神・淡路大震災の際には、3カ月くらいである程度の復興の方向性が見えてきたよう記憶しています。当時は、民医連の支援も3カ月ほどで縮小したはずです。私の印象は、今回は復興の方向性が見えるまで半年から1年。来年の桜の時期までに、阪神・淡路大震災の3カ月後の状況に持っていければいい、という状況ではないかと思っています。

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