7.危険物
 あふれた水には、農薬などが化学物質が含まれている可能性があります。潜在的に汚染された可能性のある地域での作業には、皮膚への接触や蒸気の吸入をさけるための適切な防護服を着用してください。農薬やその他の有害な化学物質に接触した場合は、しっかりと頻回に洗います。

8.火災
 火災は、津波による被害を受けている地域において、危険な二次災害です。津波によって地域の防火システムが故障していたり、消防も活動できないためです。そのため、少なくともすべての現場に対して、2つの消火器を用意する必要があります。

9.溺水
 流水に入水すると、泳げてもおぼれる可能性が高いです。特に車の中では溺水する可能性がとても高いため、深さが不明の場所には車や重機で入らないようにしましょう。アメリカ国立労働安全衛生研究所(NIOSH)では、単独作業を禁止し、水の近くで作業をする際には沿岸警備隊承認のライフジャケットを着用することを薦めています。

10.防災対策
1)初期治療:軽微な怪我ややけどの初期治療に際して、汚染された水に曝露されると大変危険です。すべてのきずはきれいな水と石けんで洗いましょう。また、破傷風のワクチン接種を考慮しましょう。
2)防護具:浸水した地域でのほとんどの作業では、次の防護具が必要になります。
・ヘルメット
・ゴーグル
・重作業用手袋
 チェーンソー、バックホー、トラクター、舗装ブレーカー、送風機、乾燥機などによる騒音は、耳鳴りと聴覚障害となる可能性があります。叫ばなければお互いに聞こえない場所では耳栓をしましょう。

11.閉鎖空間での作業
 ボイラー、炉、パイプライン、ピット、駅、浄化槽、下水の消化、貯蔵タンクなどの閉鎖空間で作業をする際には、死亡事故の危険性を認識する必要があります。閉鎖空間には次のような場所です。
・入口または出口が限られた範囲しか開いていない
・自然換気が不十分である
・作業を続けていくためのスペースがない
 閉鎖空間では有毒ガス発生、酸欠、または爆発の可能性があり死亡事故につながる可能性があります。多くの有毒ガスや酸素不足、爆発するかどうかは、感覚で判断してはいけません。閉鎖空間には十分なトレーニングを積んでいなければ絶対に入ってはいけません。もし十分なトレーニングを積んでいないか、装備を持っていない場合は消防に相談しましょう。

12.ストレス、長時間労働、および疲労によるけがや病気のリスク
 感情的にも身体的にも疲弊する長時間労働や、家が破壊されたり仕事を失ったりすることは、非常に大きなストレスにつながります。このようなストレスにさらされている労働者は、けがや感情的な事件を起こしやすくなるほか、ストレスに起因する疾患を発症しやすくなります。家族、近所の人や地元の精神衛生の専門家からのメンタル面でのサポートは、ストレスに関連する疾患などの予防につながります。

 洪水の復旧にかかわる人の障害や病気のリスクは次のような方法で予防できます。
・1日、あるいは週単位で復旧の優先順位とペースを設定します。これにより身体的な疲弊を避ける
・できるだけ早く、通常の睡眠スケジュールに戻す。疲弊する前に頻回に休みをとる
・精神的疲弊に注意する。家族や隣人などによるメンタル面のサポートがなければ地域の健康の専門家やメンタルヘルスの専門家に相談する
 復旧に当たる方々の安全と健康が活動において不可欠であることを、皆が理解することが求められます。