全身の急性被ばく時の人体への影響は、250mSv(250,000μSv)以下では臨床的な症状は出現せず、影響はない。また500mSvで白血球の一時的な現象が見られ、1000mSv以上で吐き気や全身倦怠感が見られると言われている。こうした医学的な見地から見れば、今回の被ばく者の健康被害は深刻なものではない。避難住民に対し放射線被ばくによる健康影響について説明を行い冷静に対応すること、また汚染の程度に応じて、適切な除染処置や予測被ばく線量を把握し、必要ならば医療機関への搬送が望まれる。

 本日(3月14日)、国立病院機構本部からの要請により、緊急被ばく医療の助っ人として当院からも放射線治療科の医師を派遣する予定となった。こうした事態に対して分析・指揮・対応指示などを行うオフサイドセンターがどこなのかが報道されておらず、情報開示の不手際が気になるところである。

 最後に、原発事故への対応に全力をあげて働いている原発施設の従業員をはじめとする方々の健康被害が、極めて深刻なものとなる可能性があるが、致命的でない被ばく量であることを祈るばかりである。