建物の安全性が確認されていないため、外来や入院、救急の全ての診療継続が困難となっている熊本市民病院が、被災者支援に加えて、避難所での健康・衛生管理にも本格的に取り組みだした。

 4月21日までに、避難所への医療班派遣を開始したほか、感染対策斑、深部静脈血栓症対策班、歯科口腔指導班、小児医療班、産科医療班、看護班などが、それぞれ巡回を行っている。指定避難所以外も対象としている。

 医療班は、看護師らで構成したチームが1日3〜4カ所の避難所を巡回している。現在、6チームが活動中だ。また2チームの医療班は、特定の避難所において24時間体制の診療を続けている。

 歯科口腔指導班は、歯科医師、歯科衛生士、看護師、栄養士、言語聴覚士によって編成された口腔ケアチームで、19日から、2チームが熊本市内の避難所を対象に巡回している。

 病院によると、こうした他の医療機関や避難所への派遣には、10チーム、70人の体制で取り組んでいる。

 このほか、市民病院の玄関前では、母と子の相談コーナーを開設。9時から16時まで助産師が相談に応じている。

 熊本市民病院は、14日の前震、16日の本震の2度にわたる大地震のため、建物設備が損傷を受け、診療継続が困難な状況になっている。このため16日に、入院患者310人を、県内外の病院に救急車やヘリコプターなどで搬送。16日には転院あるいは退院を完了している。

 また、外来、救急についても、建物設備の安全確認がとれるまで、受付を中止している。現在、第一歩として、外来診療の再開へ向けて準備を進めている段階だ。

熊本市民病院の髙田明氏

 院長の髙田明氏は同院ホームページやフェイスブックで、コメントを発表。その中で、今後については「一刻も早い診療再開に向けて、体制を整えているところであり、まずは外来診療を再開する予定です。今しばらくお待ちください」としている。