4月14日21時26分に熊本県で発生した震度7の地震は、前震にすぎなかった。16日未明にはマグニチュード7.3の本震が発生。その後も、最大震度5強、6弱といった大地震が続く。「ホームページをリフォームして初めての公式ブログに掲載する記事がこんな記事になるとは」。このような書き出しで、熊本市中央区にある陣内病院院長の陣内秀昭氏は、「病院ブログ」に被災した医療機関の真実を綴っている。


 ホームページをリフォームして初めての公式ブログにアップする記事がこんな記事になるとは夢にも思っていませんでした。

 4月14日(木)21時26分に最大震度6弱の地震発生で始まった「熊本地震」によって、当院全館が被害を受けております。什器が倒れ、中にあった資料、パソコン機器類が部屋中に散乱(写真1)。開院の1977年から保存しているカルテ倉庫に至っては、この状態(写真2)。部屋の3分の1の高さまでカルテの海。水深1〜1.5mといったところです。

 壁面の崩落も多数発生しました。写真3は病棟の病室の壁です。

 最初の地震直後より、入院患者さんがこのまま館内で夜を明かすのは危険、という判断にてすぐに院外避難所に退避の後、翌朝までには、帰宅・転医・転所を完了しました。

 その後も、ずっと余震が続いている状況です。

 診療に必要な医療機器やシステム機器は幸いなことにほぼ無事なのですが、大きな揺れが来ると一時的な停電が起こるため、安定的な稼働は望めません。

 何より、断水のために検査機器や透析機器は正常稼働が不可能な状況です。水道局からは、完全復旧まで早くて1週間かかるとの見込みが示されており、透析患者さんについては、15日の朝に、災害拠点病院である済生会熊本病院の透析センターに緊急受け入れを要請し、治療内容の引き継ぎと患者さんへの連絡を完了しました。

 外来診療については、断水で検査ができないため、当院の完全な診療が提供できない状況にありますので、15日は定期処方のみの対応とさせていただきました。

 ただ、これも16日未明にあった(現時点で本震とされている)震度6強の地震によって、壁面損傷、崩落がすすみ(写真4)、今後の余震(本震?!)によっては、もはや倒壊のおそれも否定できない状況です。