化学及血清療法研究所化血研)は4月18日、熊本地震により、複数の建物・施設に被害が生じていることから、4月18〜20日までの3日間を臨時休業することを同社ウェブサイトで報告した(化血研ウェブサイト「『平成28年熊本地震』による臨時休業のお知らせ」)。

 同社によると、化血研本所(熊本市北区)、菊池研究所(熊本県菊池市)、阿蘇支所(熊本県阿蘇市)と全ての施設で被害が生じており、「全ての製剤の製造を中止せざるを得ない状況。現時点では状況が混沌としており、各事業所の詳細な被害状況も確認できていない」(同社担当者)。同社は復旧へ向けた対策プロジェクトを設置しており、近日中に状況を把握し、ウェブサイトで報告する予定だ。製造再開の目途は立っておらず、明らかになり次第、公表する見込み。

 なお、「商社・販社は数カ月分の備蓄をしているため、在庫は十分にあるはずだ。各商社・販社の在庫量を細かく把握できてはいないが、すぐに在庫が尽きて薬剤が不足する事態にはならないだろう」と同社担当者は話している。医療機関には、診療・予約状況などを勘案した上で、薬剤の発注・管理を必要最小限にとどめる配慮が求められる。

 化血研は、承認外の方法で血液製剤を製造していた問題で、2016年1月18日から5月6日までの110日間、厚生労働省から業務停止命令を受けている(関連記事)。ただし、代替製品のない血液製剤8製品とその他ワクチンや抗毒素製剤など19製品については、処分の対象外(業務停止除外品目)となり、期間中も製造・販売を継続していた。

 業務停止除外品目として、化血研が製造・販売を続けていた製品は以下の通り。

●血液製剤8製品
・乾燥濃縮人活性化プロテインC
・乾燥スルホ化人免疫グロブリン
・乾燥ペプシン処理人免疫グロブリン
・乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子
・乾燥濃縮人血液凝固第VIII因子
・乾燥濃縮人血液凝固第IX因子
・生体組織接着剤
・ヒスタミン加人免疫グロブリン(乾燥)

●ワクチン製剤など
・インフルエンザHAワクチン
・沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチン
・組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)
・乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン
・乾燥組織培養不活化A型肝炎ワクチン
・乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチン
・乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチン(H5N1株)
・乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチン(プロトタイプ)
・沈降インフルエンザワクチン(H5N1株)
・乾燥細胞培養痘そうワクチン
・沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン
・乾燥はぶ抗毒素
・乾燥まむし抗毒素
・乾燥ガスえそウマ抗毒素
・乾燥ジフテリアウマ抗毒素
・乾燥ボツリヌスウマ抗毒素
・乾燥ボツリヌスウマ抗毒素(E型)
・ペントスタチン
・メカセルミン(遺伝子組換え)