米国食品医薬品局(FDA)は10月11日、抗インターロイキン6(IL-6)受容体モノクローナル抗体製剤のトシリズマブ(米国での商品名:Actemra、日本ではアクテムラ)の関節リウマチ(RA)に関する適応拡大を承認した。

 米国ではこれまで、RA患者へのトシリズマブの適用は、「1剤以上の抗TNF薬の効果が不十分な、中等度から高度の活動性を有する成人の関節リウマチ」とされ、生物学的製剤の第2選択薬として承認されていたが、今回の適応拡大承認で、「1剤以上の抗リウマチ薬の効果が不十分な、中等度から高度の活動性を有する成人の関節リウマチ」となり、日本、欧州などと同様、生物学的製剤の第1選択薬として使えるようになった。

 スイスRoche社は10月15日、今回のFDAの適応拡大承認が、既存の第3相臨床試験と2010年の承認以来の製造販売後安全性データ、および実臨床の条件下で行われた試験を含む、その他の臨床試験の結果に基づいて承認されたと発表した。

 抗リウマチ薬の効果が不十分な患者におけるトシリズマブの有効性を示した主な第3相臨床試験としては、(1)メトトレキサート(MTX)に加えてトシリズマブまたはプラセボを投与し、24週時点において、RAの症状改善を評価するACR20の達成率を比較した「OPTION試験」、(2)抗リウマチ薬に加えてトシリズマブまたはプラセボを投与して24週時点のACR20達成率を比較した「TOWARD試験」、(3)MTXに加えてトシリズマブまたはプラセボを投与して、24週時点のACR20達成率や、52週時点で関節破壊の程度を評価する総Genant-Sharpスコアを比較した「LITHE試験」──などがある。

 トシリズマブは大阪大学と中外製薬が共同開発した国産の抗体医薬で、世界に先駆け、キャッスルマン病を適応症として2005年6月に日本で初承認された。日本では2008年4月、「既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」に対する効能・効果の追加承認を取得している。