全国医学部長病院長会議は2月16日、定例記者会見を開き、4月以降も引き続き被災地への支援を行う方針を明らかにした。

 同会議は、昨年9月から岩手県・宮城県・福島県の基幹病院への医療支援を開始。派遣医師の数は今年3月までに69大学・274人となる見込みで、1月からは茨城県への支援も行っている。現在医師を派遣している施設と4月以降の派遣予定については以下の通り。

岩手県
岩手県立宮古病院→3月末で派遣終了(内科系、外科系)
岩手県立釜石病院→4月以降も派遣継続(泌尿器科)
岩手県立高田病院→4月以降も派遣継続(整形外科)

宮城県
公立志津川病院→4月以降も派遣継続(内科)

福島県
南相馬市立総合病院→消化器内科は3月末で派遣終了、麻酔科・脳神経外科は4月以降も派遣継続
いわき市立総合磐城共立病院→小児科・救命救急・神経内科は3月末で派遣終了、麻酔科は4月以降も派遣継続

茨城県
北茨城市立総合病院→4月以降も派遣継続(整形外科、循環器内科、内科)

 これまで支援を行ってきた被災地の基幹病院が復旧しつつあるため、4月以降の支援要請がなかった病院については、3月で派遣を終了する。なお、福島県は民間病院への支援要望が多かったことから、今後、民間病院への支援も検討していく。

 また同会議では、福島県内の5つの病院で4月以降、大学医局から派遣された医師が撤退する予定があることを明らかにし、医師を引き揚げないよう要請する意向を示した。さらに、被災した他の県から支援を求める声が出た場合は、応じるとしている。

 この日の記者会見では、同会議の顧問の小川彰氏(岩手医大学長)が、岩手県の状況について発言。「県内の基幹病院の状況は、ようやく一段落したところだが、被災者が避難所から仮設住宅に移ったことで、問題が複雑化した」と指摘した。「仮設住宅の大半は交通が不便な高台の場所にあり、仮設の診療所に行こうにも手段がない。高齢者は外出しにくく、あまり動かないことから生活不活発病になり、歩けなくなるリスクがある。そのため一人で閉じこもって、孤独死に至ることが懸念される」と語った。