アストラゼネカと第一三共は7月1日、アストラゼネカが国内4番目のプロトンポンプ阻害薬PPI)の「ネキシウムカプセル10mg、20mg(一般名エソメプラゾール)」の製造販売承認を取得したと発表した。オメプラゾールの効能・効果に加え、「非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制」についても適応を取得している。製造・開発はアストラゼネカが、流通・販売は第一三共が担当する。

 同薬剤は、オメプラゾールの光学異性体のうち、肝代謝を受けにくい一方のみを製剤化したもの。オメプラゾールは主として肝薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)2C19によって代謝されるが、CYP2C19には遺伝子多型があり代謝能力の個人差が大きいことが知られており、肝代謝の影響を受けにくいエソメプラゾールでは遺伝子多型による個人差もより少なくなることが期待される。

 また、CYP2C19によって活性化される抗血小板薬のクロピドグレルは、オメプラゾールを併用するとCYP2C19の競合が起こり、抗血小板作用が減弱することが分かっている。このため昨年4月に添付文書が改訂され、2剤は併用注意となっている。一方、エソメプラゾールの添付文書では、現時点ではクロピドグレルは併用注意となっていない。この点についてアストラゼネカは「現時点で2剤を併用注意とする十分な情報がない。今後情報を収集し、必要があれば添付文書改訂などの対応を考える」(同社広報部)と説明している。

【訂正】
2011.7.4に以下を訂正いたしました。
サブタイトル「アストラゼネカと第一三共がエソメプラゾールの製造販売承認を取得」を「アストラゼネカがエソメプラゾールの製造販売承認を取得」、第1パラグラフ「国内4番目のプロトンポンプ阻害薬」を「アストラゼネカが国内4番目のプロトンポンプ阻害薬」に修正し、また、第1パラグラフ末尾に「製造・開発はアストラゼネカが、流通・販売は第一三共が担当する。」を追加いたしました。