日本医師会は3月23日、定例記者会見を開き、厚生労働省の定めた被災者の医療費の一部負担金の猶予の内容は不十分だとして、期間の延長などを求める意向を表明した。

 厚労省は、東日本大震災の発生を受けて、被災者の一部負担金の取り扱いについて、3月15日と18日、以下の内容の通達を出している。

「被災者の一部負担金の取り扱い」
 災害救助法の適用市町村のうち、岩手県・宮城県・福島県の全市町村と、青森県、茨城県、栃木県、千葉県、長野県、新潟県の特定の市町村に住所を有する被災者が以下の条件を申し立てた場合、5月末までの診療に係る一部負担金などの支払いを猶予する。医療機関は、一部負担金を請求せず、支払審査機関に10割請求することとする。

一部負担金が猶予となる条件
(1)住家が全半壊・全半焼またはこれに準ずる被災をした
(2)主な生計維持者が死亡・重篤な傷病をした
(3)主な生計維持者が行方不明
(4)原子力災害対策特別措置法により総理大臣から避難指示がある地域

 これに対し日医は、支払い猶予の対象となる期間が5月末まででは短かすぎると指摘。未曾有の大災害に際し、「支払いの一時的な“猶予”ではなく“免除”にすべき」と主張した。猶予の条件についても、主な生計維持者が行方不明である場合、所在が判明した後も、当面は支払いを免除すべきとしている。これらの要望を厚労省に求めていく考えだ。

災害医療チームに日精協も参加
 会見では、宮城県、岩手県、福島県、岩手県の4県に派遣している、日本医師会災害医療チーム(JMAT)に、日本精神科病院協会から協力の申し出があったことも報告した(関連記事:2011.3.15「日医、東日本巨大地震の被災地に災害医療チーム派遣」)。

 「JMAT」の各チームの基本構成は医師1人、看護師2人、事務職員1人。3月22日現在、62チームが活動しており、さらに68チームが現地に派遣される予定だ。被災者の「心のケア」を行うため、この編成に精神科医・心療内科医も加わる。「JMAT」は1〜2カ月間の派遣を予定しており、避難所の訪問診療のほか、被災地の医療機関の支援も行う。

 日本医師会会長の原中勝征氏は、「JMATの派遣に対し、被災地の各県の医師会から『現地の医師は体力の限界に達していたので、新しく医師が来てくれて助かった』という感謝の言葉をいただいた。各チームの活動報告を、今後に生かしていきたい」とした。

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