「これでは検診目的の内視鏡は断らざるを得ない」―。ツイッター上などで消化器医から、こんな悲鳴が上がった。内視鏡洗浄剤メーカーから、工場が東日本大震災で被災し、当面の製造・出荷が不可能になったと連絡してきたためだ。

 出荷できなくなったのは、ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカルカンパニーのフタラール系消毒剤「ディスオーパ消毒液0.55%」と、グルタラール系洗浄剤「サイデックスプラス28 0.35%液」の2製品。福島県内にある同社の須賀川事業所が被災し、生産ラインが被害を受けたため、当面、製造できなくなった。これらの洗浄剤は、アマノが製造販売している「内視鏡洗浄消毒器 エンドクレンズ-S/D」の指定洗浄剤となっている。

 市場では「オリンパス製品とともにシェア上位を占めている」(J&J)ため、内視鏡検査に及ぼす影響は少なくない。

 このため、J&Jメディカルカンパニーとアマノは、日本消化器内視鏡技師会や、医薬品医療機器審査認定機構(PMDA)と連携をとり、専用洗浄剤の製造再開までの緊急措置として、他社製の洗浄剤の使用を呼びかけることにした。

 フタラール系消毒剤は国内ではディスオーパ以外に販売されていないため、使用できるのはグルタラール系消毒剤のみ。両社は、濃度が3%または3.5%(w/v)、発泡性がないことなど、代替品には一定の条件を満たすものを使用するように求めている(詳細はこちら)。なお、J&Jメディカルカンパニーは、製造ライン復旧のめどや進展については「判明次第、医療機関に連絡する」としている。

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