東北太平洋沖地震の影響で、東京電力は14日以降、計画停電を実施すると発表している。在宅で酸素療法人工呼吸を行っている患者は、停電が起きると酸素の吸入ができなくなる可能性があるため、厚生労働省は保健所などを通じて、関係団体などに適切な指導を実施するよう呼びかけている。

 停電時の対応としての第一選択肢は携帯用酸素ボンベの利用だが、在宅酸素療法や人工呼吸器の機器を扱う帝人ファーマによると、携帯用酸素ボンベは東北地方に向けた集中手配を行っており、在庫はひっ迫している。関東地区の患者にも可能なかぎり酸素ボンベを供給できるよう最大限努力するが、患者のすべての要望に対応できるか分からないという。

 そこで同社では、在宅患者を担当する医療関係者に対し、該当する患者宅に直接電話をかけ、停電時の対応方法として以下の通り対応するよう伝えている。

(1)在宅酸素療法の患者について
 現時点では停電時間が3時間とのことであり、酸素濃縮装置を夜間のみ、あるいは労作時のみ使用している患者については、停電中はなるべく安静にし、酸素ボンベの使用を最低限に抑える。24時間高流量で使用している患者で、携帯用酸素ボンベで停電時の対応が困難な場合は、主治医と相談して医療機関に一時受け入れを要請する。

(2)人工呼吸器使用中の患者について
 重症の患者には予備バッテリーを渡しており、それを使用してもらう。その対応で難しければ主治医に相談し、医療機関に一時受け入れを要請する。

 在宅酸素療法を実施中の患者を抱える高瀬クリニックでは、「在宅酸素療法を行っている患者については、14日の時点で、中身がなくなったら予備の酸素に切り替えるよう患者に指示した。15日以降の対応については、改めて患者に伝えるよう予定している」(同クリニック事務部)という。

 なお、停電時の緊急避難的な方法として、自動車による発電をシガーソケットから取り出す機器の使用も考えられるが、帝人ファーマはこの方法は推奨しないとしている。

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