カナダSt.Michael's HospitalのJohn L.Sievenpiper氏

 アーモンドやビーチナッツ、ぎんなん、くるみなどのナッツ類に、2型糖尿病の血糖コントロールを改善する効果があることが示された。無作為、対照食事試験の系統的な解析結果から示唆されたもので、カナダSt.Michael's HospitalのJohn L.Sievenpiper氏らが、12月2〜6日にメルボルンで開催された世界糖尿病会議2013IDF-WDC2013)で報告した。

 演者らは、血糖管理に対するナッツ類の影響を明らかにするため、対照のある食事摂取試験を系統的に解析した。

 解析データは、論文データベースであるMEDLINE、EMBASE、CINAHL、the Cochrane Libraryから、2013年5月14日までに登録された試験結果を対象とした。

 試験の選択基準は、3週間以上の無作為、対照食事試験とし、補助食品としてナッツ類をそのまま、あるいは粉末にして摂取した時の影響を同様のカロリーを供する対照の食事と比較したものとした。指標として、HbA1c、空腹時血糖、空腹時インスリン、インスリン抵抗性(HOMA-IR)をみているものだった。

 データ抽出にあたっては、2人の審査員が独立して審査しデータを抽出した。審査員の間で意見が合わない場合は同意をもって統一した。データは一般的な逆分散法を用いて集め、平均差(MD)または標準平均差(SMD)、95%信頼区間(95%CI)を求めた。不均質性についてCochran Q統計により評価し、I2統計により定量化した。Heylandの方法論的質スコア(MQS)により試験の質を評価した。

 選択基準を満たす11の無作為対照試験が抽出された(n=422、糖尿病患者および非患者を含む)。

 解析の結果、ナッツ類を多く摂取(中央値:56g/日)するとHbA1c(MD:−0.11%、95%CI:−0.18〜−0.04%、P=0.001)、空腹時血糖(MD:−0.22mmol/L、95%CI:−0.39〜−0.05mmol/L、P=0.01)が、対照食事群に比べて有意に低下した。空腹時インスリンとHOMA-IRは有意な低下が見られなかった。

 これらの結果から演者らは、「ナッツ類(56g/日)の摂取は、2型糖尿病の血糖コントロールを改善することが示唆された」と結論した。その上で、さらにエビデンスを積み上げるために、より大規模で長期間に渡る質の高い臨床研究が必要などと指摘した。