インドMadras Diabetes Research Foundation & Dr. Mohan's Diabetes Specialities CentreのV.Mohan氏

 精製された白米はグリセミック・インデックス(GI)値が高く、メタボリック症候群のリスクを高める恐れがあるとの報告も見られる。そこで、総カロリーの約半分を白米から摂取している南インド都市部で、糖尿病ハイリスク者を対象に白米ベースの食事と玄米ベースの食事で無作為比較試験を実施したところ、玄米食群の方が24時間血糖値、および空腹時インスリン値が有意に低下することが示された。12月2〜6日にメルボルンで開催された世界糖尿病学会IDF-WDC2013)で、インドMadras Diabetes Research Foundation & Dr. Mohan's Diabetes Specialities CentreのV.Mohan氏らが発表した。

 対象は、非糖尿病(DM)で肥満(BMI23〜30kg/m2)の健常成人150人。無作為に白米を使用した食事(白米食群)と玄米を使用した食事(玄米食群)に割リ付け、それぞれ3カ月間の試験を間2週間を空けてクロスオーバーで実施した。

 両群の試験食は等カロリーではなく、インドで典型的な朝食と昼食とした。

 まずは、白米および玄米ベースの食事について、GI測定を行った。

 その結果、朝食メニューのウッタパム(パンケーキ)、キチュディ(リゾット)などはGIが高く(73〜84)、ドサ(クレープ)やポンガル(おかゆ)は中等度(62〜66)だった。いずれも白米製の方が、玄米製よりも若干GIが高かった(ドサの場合;白米製 65.5、玄米製62.1)。

 昼食メニューは、プレーンライス、サンバルライス(スープごはん)などで、これらは白米製の方が玄米製よりもかなりGIが高く、その差が大きかった(プレーンライスの場合;白米82.5、玄米58.7、サンバルライスの場合;白米製57.5、玄米製45.4)。

 介入の結果、白米食群と玄米食群で、試験終了後の24時間血糖変化を比較したところ、玄米食群の方が白米食群よりも平均血糖値は低く変動し、血糖上昇曲線下面積(IAUC)を比較すると、玄米食群の方が小さかった(玄米食群3402.6mg・分/dL 、白米食群4417.4mg・分/dL)。

 さらに、被験者のうちの11人を対象に、玄米食、白米食、玄米+豆類食の3種類の食事をそれぞれ5日間摂取してもらい24時間の血糖変化を調べたところ、平均IAUCは、白米食に比べて玄米食の方で19.8%縮小し(P=0.004)、玄米+豆類食だと、白米食よりも22.9%縮小した(P=0.02)。

 また、5日後の空腹時インスリン値は、白米食で増加(+2.6μlU/mL2)したのに対し、玄米食(−4.6μlU/mL2)、玄米+豆類食(−4.9μlU/mL2)ではいずれも減少した(玄米食と白米食との差;−57%、P=0.0001、玄米+豆類食と白米食との差;−54%、P=0.0009)。

 Mohan氏は、「白米を玄米に代えた食事にすると、1日を通して血糖値、インスリンレベルが有意に低下することが示された。玄米に食物繊維や蛋白質が豊富な豆類を加えると、さらにこれらの効果が高まることも分かった。米を主食とする民族にとっては、白米から玄米への代替が糖尿病の予防や管理において、大きな効果を発揮するのではないか」と語った。