米Takeda Development Center Americas IncのXuejun Peng氏

 新規経口糖尿病薬として開発中のGPR40作動薬fasiglifam(開発コードTAK-875)とDPP-4阻害薬のシタグリプチンとの併用療法について、その有効性と安全性が示された。米Takeda Development Center Americas IncのXuejun Peng氏が、12月2日から6日までメルボルンで開催中の世界糖尿病会議2013IDF-WDC2013)で発表した。

 Fasiglifamは、膵島細胞に発現するG蛋白質共役受容体の1つであるGRP40を作動させることで、グルコース濃度に依存してインスリン分泌を促進する新たな作用機序を持つ薬剤。日本国内では第3相臨床試験の結果、臨床上有意な血糖降下作用が確認されたことが報告されている。

 Peng氏らは今回、GPR40作動薬とDPP-4阻害薬の併用療法について、有効性と安全性について検討した米国の第2相臨床試験の結果を報告した。

 試験は無作為化二重盲検プラセボ対照試験で、食事療法と運動またはメトホルミン治療では血糖管理が不良である2型糖尿病患者368人(ベースラインHbA1c値:7.5-10.9%)を対象とした。

 1日1回投与で、プラセボ+プラセボ群、シタグリプチン100mg+プラセボ群、fasiglifam25mg+プラセボ群、fasiglifam25mg+シタグリプチン100mg群、fasiglifam50mg+プラセボ群、fasiglifam50mg+シタグリプチン100mg群の6つの治療群に分けて12週間の介入を行った。

 主要有効性エンドポイントは、無作為化から第12週でのHbA1cのベースラインからの変化とした。二次的有効性エンドポイントは空腹時血糖(FPG)のベースラインからの変化とした。

 試験の結果、ベースラインで、無作為化した被験者の約77%(73.8-79.0)がメトホルミン治療を受けていた。平均HbA1c<8.5%の割合は48.4-60.7%、平均HbA1c≧8.5%の割合は39.3-49.2%、平均FPGは177.0-186.5mg/dLだった。糖尿病罹患期間は6.7-8.1年だった。

 主要有効性エンドポイントである第12週でのHbA1cのベースラインからの変化は、プラセボ+プラセボ群(n=55)が−0.05、シタグリプチン100mg+プラセボ群(n=62)が−0.67、fasiglifam25mg+プラセボ群(n=56)が−0.69、fasiglifam25mg+シタグリプチン100mg群(n=60)が−1.12、fasiglifam50mg+プラセボ群(n=61)が−0.80、fasiglifam50mg+シタグリプチン100mg群(n=60)が−1.28だった。

 FPG(mg/dL)のベースラインからの変化は順に、17.0、−15.1、−13.4、−35.0、−24.4、−34.4だった。

 HbA1cのベースラインからの変化量の差をみると、fasiglifam+シタグリプチンの各用量群とシタグリプチン単独群との間(P≦0.004)およびfasiglifam単独の相当用量群との間(P≦0.006)で統計的に有意だった。すべての実薬群とプラセボ群の間で有意な差があった(P<0.001)。FPGにおいても同様のパターンだった。

 体重の用量依存の変化は見られず、治療にかかわる有害事象はプラセボと実薬群全体で同様だった。低血糖症となった被験者の割合は、すべての群で低く、重度の有害事象の割合も低かった。

 これらの結果から演者らは、「GPR40作動薬fasiglifamは血糖管理に関して付加的な効果を与え、シタグリプチンとの併用についても忍容性が良好だった」と結論。併用療法は、2型糖尿病患者において臨床的に意義のある変化をもたらす可能性を示している、と考察した。