膵管内乳頭粘液性腫瘍の患者に対し、術前の超音波内視鏡検査(EUS)によって悪性度を予測し、それを手術で得られた組織標本と比較したところ、良好な結果が得られたと、フランスのBeaujon病院のDermot O'Toole氏(写真)が10月29日、第15回欧州消化器病学会のプレナリーセッションで報告した。

 対象は、2000〜2005年の間に、膵管内乳頭粘液性腫瘍で手術を受けた患者103人(男性51人、女性52人、平均年齢61歳)。EUSによって手術前に腫瘍のタイプおよび悪性度を評価し、得られた組織標本と結果を比較した。膵管内乳頭粘液性腫瘍は、腫瘍が主膵管や枝分かれした膵管に存在したり、またはその両方に広がっているなど、多彩な病態を呈するのが特徴。

 組織標本では、腫瘍は主膵管のみが3人、枝分かれした膵管のみが33人、混在型が67人だった。EUSによる術前評価の精度をみると、主膵管が含まれていると予測できたのは91%、枝分かれした膵管が含まれていると予測できたのが93%だった。

 また、組織標本では、悪性腫瘍は47人で、このうち進行癌は23人でEUSの進行癌を予測する精度は70%だった。O'Toole氏は、「解析の結果、主膵管の直径や厚みなど、癌の進行度とかかわりが深い要素が幾つかあった。手術前に膵管内の癌の広がりを確認し、悪性度を予測するにはEUSが優れていることが確認できた」と話した。