切除不能進行・再発大腸癌でベバシズマブを含むファーストライン治療後に進行(PD)を認めた患者を対象として、セカンドライン治療におけるベバシズマブの継続投与(BBP)を検討したフェーズ3のBEBYP試験の最新の結果が発表された。追跡期間中央値32.6カ月のPFS中央値は、化学療法のみの群(CT群)で5.0カ月、化学療法とベバシズマブを併用した群(CT+BV群)で6.8カ月となり、ベバシズマブの追加による有意な改善が示された。7月3日から6日まで、スペイン・バルセロナで開催された第15回世界消化器癌学会(WCGC2013) で、イタリアAzienda Ospedaliero Universitaria Pisana, Institute Toscano TumoriのLisa Salvatore氏が発表した。

 BEBYP試験は、イタリアのGruppo Oncologico Nord Ovest(GONO)が行った試験で、イタリアの19施設が参加した。ファーストライン治療として、FOLFIRI、FOLFOX、FOLFOXIRI、フッ化ピリミジン系製剤単剤のいずれかとベバシズマブを併用した患者を対象とした。

 セカンドライン治療の化学療法は、ファーストライン治療によりFOLFIRIまたはmFOLFOX6とし、CT群とCT+BV群に患者をランダムに割り付けた。主要評価項目はPFS、副次的評価項目は奏効率、全生存期間(OS)、安全性、バイオマーカーだった。

 患者登録は2008年4月に開始され、2012年5月、当初予定された262人に達する前に早期終了となった。先に報告されたAIO/AMG ML18147試験でBBPによるOSの改善が報告されたこと、ベバシズマブの供給が限られていたため登録に時間がかかったことがその理由だった。

 185人が登録され、184人がITT解析対象となった。CT群に92人(年齢中央値66歳、男性75%)、CT+BV群に92人(同62歳、57%)が割り付けられた。両群ともに、化学療法がFOLFIRIの患者は34%、mFOLFOXの患者は66%だった。CT群とCT+BV群において、PS 0の患者の割合はいずれも82%、複数の転移部位を認める患者はそれぞれ76%と77%だった。化学療法を行わなかった期間が3カ月を超える患者は両群でいずれも66%、ベバシズマブを投与しなかった期間が3カ月を超える患者はCT群43%、CT+BV群50%だった。

 追跡期間中央値18カ月の初回解析では、PFS中央値はCT群4.97カ月、CT+BV群6.77カ月となり、CT+BV群で有意な改善が認められた(ハザード比0.65、95%信頼区間:0.48-0.89、p=0.062)。

 今回は新たに追跡期間中央値32.6カ月のPFSが発表された。PFS中央値は、CT群5.0カ月、CT+BV群6.8カ月となり、ベバシズマブの追加による有意な改善が示された(ハザード比0.72、95%信頼区間:0.54-0.97、p=0.029)。

 奏効率はCT群18%(完全奏効2%、部分奏効16%)、CT+BV群21%(同1%、20%)で両群に有意差は認めなかった(p=0.71)。

 投与サイクル数の中央値は、CT群8、CT+BV群9となった。全グレードの有害事象は、CT群93%、CT+BV群94%に発現し、グレード3/4の事象はそれぞれ43%と44%だった。重篤な有害事象の発現は両群ともに7%だった。毒性による死亡はCT群では発生せず、CT+BV群では1%(脳虚血)に発生した。

 CT+BV群に発現したベバシズマブに関連する毒性は、グレード3/4の高血圧が2%、静脈血栓症が1%、動脈血栓症が1%、蛋白尿が4%などだった。CT群におけるこれらの事象の発現は、それぞれ1%、3%、0%、0%だった。

 追跡期間中央値32.6カ月のOS中央値は、CT群14.1カ月、CT+BV群15.5カ月(ハザード比0.77、95%信頼区間:0.56-1.07、p=0.12)となり、両群に有意差はなかったが、CT+BV群で良好な傾向がみられた。

 Salvatore氏は「本試験の結果は、AIO/AMG ML18147試験の結果と一致していた。セカンドラインの化学療法と併用してベバシズマブを継続投与することは、新たな治療選択肢となる」と結んだ。