前治療に関係なく、グレード1、2の神経内分泌腫瘍(Neuroendocrine Neoplasms:NEN)に対して、放射性核種標識ペプチド治療(Peptide receptor radionucleotide therapy:PRRT)は、他の治療法に比べて長期生存が得られる有効な治療法である可能性が明らかとなった。ドイツで行われた多施設登録試験で示されたもの。7月3日から6日までスペインバルセロナで開催されている第15回World Congress on Gastrointestinal Cancer(WCGC2013)で、ドイツUniversity of BonnのSamer Ezziddin氏によって発表された。

 PPRTは、放射性物質を付けたソマトスタチン類似体を注射し、ソマトスタチンの受容体を持つNENを内部から放射線を照射することで治療する。

 試験にはドイツの6施設から450人のNEN患者が登録され、前向きの経過観察(平均24.8カ月、中央値17.7カ月)が行われた。Lu-177標識核種を投与された患者が54%、Y-90標識核種を投与された患者が17%、二重標識核種を投与された患者が29%だった。原発のNENは膵臓が38%、小腸が30%、不明が19%、肺が4%、大腸が3.5%だった。ほとんどのNENが高分化型で(グレード1-2が54%)、少なくとも1手順の前治療を受けていた。

 治療開始からの全患者の全生存期間(OS)中央値は59カ月(95%信頼区間:49-68)だった。OS中央値は核種によって異なり、Y-90標識核種投与患者は38カ月、Lu-177標識核種投与患者は未到達、二重標識核種投与患者が58カ月だった。増殖能によっても異なり、グレード1(Ki67が2%以下)が未到達、グレード2(2超20%まで)が58カ月、グレード3(20%超)が33カ月、不明が55カ月だった。OS中央値は原発巣でも異なり、膵臓由来患者が39カ月、小腸由来患者が51カ月などだった。前治療数によるOS中央値の差はなかった。

 治療の最終サイクルから計測された無増悪生存期間(PFS)中央値は、全患者で41カ月だった(95%信頼区間:35-46)。

 グレード3/4の腎毒性は0.2%、血液学的毒性は1.2%に認められた。