免疫調整剤MGN1703は、進行大腸癌患者の維持治療として忍容性があり、安全に施行できることが、多施設共同フェーズ2/3試験(IMPACT)の予備結果でわかった。6月22日から25日までスペイン・バルセロナで開催された第13回世界消化器癌学会(WCGC2011)で、ドイツMologen AG社のM. Schmidt氏らの研究グループが発表した。

 MGN1703は、合成DNAベースの免疫調整剤で、ダンベル型の構造をしている。toll様受容体9(TLR9)のアゴニストとして作用し、自然免疫および適応免疫の反応を活性化させる。大腸癌を含む進行固形癌患者を対象にしたフェーズ1試験では、安全性が確認され、効果も期待できることが示された。

その結果を受け、進行大腸癌で初回治療後に病勢コントロールされている患者を対象に、多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照フェーズ2/3試験が開始された。このIMPACT試験には129人が登録する予定で、患者はMGN1703投与群とプラセボ群に2:1に割り付けられる。

 初回治療の条件として、FOLFOXやFOLFIRI、XELOX、あるいはそれらのレジメンとベバシズマブ併用が4.5〜6カ月行われていること、イリノテカンやオキサリプラチンが3カ月以上使われていることとした。

 治療は、1週間に2回、MGN1703を60mg皮下投与し、病勢進行や重篤な毒性、患者の中止希望、あるいは死亡まで継続する。効果と安全性はフローサイトメトリーやサイトカイン測定、機能検査などの免疫学的検査で評価される。

 試験はドイツ、オーストリア、フランス、英国、チェコ共和国、ロシアで実施される予定で、ドイツとオーストリアで患者登録が開始されている。これまでに報告された有害事象の85.3%は治療関連ではなかったが、軽度の寝汗が1人、軽度の発熱が1人、軽度の関節痛が1人で認められた。グレード3以上の治療関連有害事象はなかった。

 重篤な有害事象は2人(イレウス、嘔吐)で報告されたが、いずれも治療関連ではなかった。Injection reaction(注射部位反応)が1人で見られた。現時点で有害事象による治療中止はなく、自己免疫の徴候や用量制限毒性も認められていない。