癌治療では患者の状態や有害事象のコントロールのため、投与する用量を調整することはよくある。しかし転移性大腸癌に対しカペシタビンを投与したAXIOM試験の解析で、用量を変更してもカペシタビンの治療効果への影響は少ないことが明らかになった。6月22日から25日までスペイン・バルセロナで開催された第13回世界消化器癌学会(WCGC2011)で、セルビアKBC Bezanijska KosaのVladimir Kovcin氏らが発表した。

 AXIOM試験は、転移性大腸癌患者140人を対象に実臨床においてカペシタビンを投与したプロスペクティブな多施設共同試験。カペシタビンは病勢進行まで継続して投与された。今回の解析では、2010年12月31日までのフォローアップのデータを用いて、記述統計法で行われた。有意差はフィッシャーの直接確率検定(Fisher's exact test)によって算出された。

 患者の平均年齢は63.5歳で、初回治療としてカペシタビン投与を受けた患者は47.14%(66人)、二次治療以降の患者が52.86%(74人)だった。カペシタビン単剤療法が47.42%、XELOX(カペシタビン、オキサリプラチン)が34.02%、XELIRI(カペシタビン、イリノテカン)が16.49%、その他の併用療法が2.06%だった。

 二次治療以降にカペシタビン治療を受けた患者のうち、初回治療がFOLFOX(5-FU、ロイコボリン、オキサリプラチン)+ベバシズマブが62%、XELOX+ベバシズマブが16%、XELIRI+ベバシズマブが4%、その他が18%だった。

 カペシタビンの初回用量は2763±700mg/日で、患者の52.29%(83人)では用量の変更はなかった。用量を変更した患者と変更しなかった患者において、カペシタビンの治療効果に有意な違いはなかった(p=0.42)。

 また平均で4.05±1.61カ月後に、60%(84人)の患者がカペシタビン治療を中止していた。その理由は病勢進行が86.9%、完全奏効が5.95%だが、重篤な有害事象による中止は1.19%と少なかった。また患者の希望による中止が1.19%、その他が4.77%であった。