既治療の転移を有する大腸癌を対象にFOLFIRIと新規血管新生阻害剤AMG386を併用投与しても、FOLFIRIのみに比べて無増悪生存期間(PFS)を延長できないことが明らかとなった。プラセボを用いた二重盲検ランダム化フェーズ2試験の結果、示されたもの。成果は、6月22日から25日までスペイン・バルセロナで開催された第13回世界消化器癌学会(WCGC2011)で、ベルギーAntwerp University HospitalのMarc Peeters氏によって発表された。

 AMG386は、アンジオポエチン1とアンジオポエチン2がTie2受容体に結合することを阻害するペプチドFc融合体(ペプチボディ)。日本人を対象にしたフェーズ1試験で安全性に問題はなく、複数の患者で腫瘍縮小効果が認められたことが報告されている。

 AMG386について、パクリタキセルとの併用で卵巣癌を対象にしたフェーズ3国際共同治験が行われており、日本も参加している。

 今回発表されたフェーズ2試験は、転移を有する大腸癌患者で1種類の5FUとオキサリプラチンベースの化学療法を受けたことのある患者を対象に行われた。A群はAMG386の10mg/kgの毎週投与とFOLFIRIの2週おき投与を行った。B群はプラセボの毎週投与とFOLFIRIの2週おき投与を行った。A群には95人、B群には49人が割り付けられた。

 試験の結果、PFS中央値はA群3.5カ月、B群は5.2カ月でAMG386対プラセボのハザード比は1.2、p=0.33となり、PFSの延長効果は認められなかった。奏効率はA群が14%、B群は0%だった。

 KRAS変異の有無で分けたところ、変異型患者(48人)でA群に割り付けられた34人のPFS中央値は2.8カ月、全生存期間(OS)中央値は9.6カ月、B群に割り付けられた14人のPFS中央値は5.5カ月、OS中央値は8.8カ月だった。野生型患者(76人)でA群に割り付けられた47人のPFS中央値は5.2カ月、全生存期間(OS)中央値は11.9カ月、B群に割り付けられた29人のPFS中央値は4.5カ月、OS中央値は12.1カ月だった

 副作用は、両群で特に大きな差はなかった。