前立腺幹細胞抗原(PSCA)抗体AGS-1C4D4(ASP6182)を、転移を有する膵癌を対象にゲムシタビンと併用投与したところ、6カ月全生存率がゲムシタビン単独投与群よりも有意に高いことが明らかとなった。無増悪生存期間(PFS)中央値、奏効率には差はなかったが、PSCA陽性患者に限定すると6カ月生存率は有意に併用群の方が高かった。この無作為化フェーズ2試験の結果は、6月22日から25日までスペイン・バルセロナで開催されている第13回世界消化器癌学会(WCGC2011)で、スペインCentro Integral Oncologico Clara CampalのM Hidalgo氏によって発表された。

 フェーズ2試験は、ゲムシタビン・ASP6182併用群(G+A群、137人)、ゲムシタビン群(G群)に分けて行われた。G群には毎週1回7週間1000mg/m2のゲムシタビンを投与し1週間休薬したのち、4週間おきに3週間投与するサイクルで投与を行った。G+A群にはG群のスケジュールに加えてASP6182を最初の1回は48mg/kg投与し、その後は3週間おきに24mg/kgを投与した。

 試験の結果、6カ月生存率はG+A群が60.9%(95%信頼区間 52.1-69.2)、G群が44.4%(同 31.9-57.5)で、p=0.016と有意にG+A群が良かった。PSCA陰性患者ではG群(19人)は31.6%、G+A群(35人)は42.9%でp=0.21と有意差はなかったが、PSCA陽性患者ではG群が57.1%、G+A群が79.1%と併用群が有意に高かった(p=0.03)。また、PSCA陽性患者は陰性患者よりも両群ともに良い結果となった。一方、奏効率はG+A群が16.4%、A群が14.0%、PFS中央値はG+A群が3.91カ月、G群が3.36カ月と有意な差はなかった。