観察コホート試験であるARIES試験の予備的な解析の結果、転移性大腸癌患者に対し、ベバシズマブ投与後に増悪してもベバシズマブを投与し続けること(BBP)が、増悪後の生存期間(SBP)を延長させることが示された。あくまで観察研究であり明確なことは言えないが、BRiTE試験に続いてBBPが有用である可能性が示された。成果は、6月30日から7月3日にスペインバルセロナで開催されている第12回世界消化器癌学会で米Rocky Mountain Cancer CenterのAllen Cohn氏によって発表された。

 ARIES試験は米国内の249施設で行われている観察研究。ベバシズマブの投与日や化学療法、セツキシマブなどの生物学的製剤の投与開始、終了日などのデータが集められている。今回の解析は未治療の転移性大腸癌患者でファーストラインとしてベバシズマブを含むレジメンで治療された患者を対象とした。SBPは最初の増悪(PD)の2カ月後から死亡までの日とした。

 最初のPD後2カ月以上生存した患者1026人のうち、ベバシズマブと化学療法をPD後2カ月より前に投与された患者(BBP群、408人)と化学療法をPD後2カ月より前に投与された患者(No BBP群、336人)のデータが今回の予備的な解析で利用された。SBPを主要評価項目とした。

 解析の結果、増悪後の生存期間(SBP)中央値はNo BBP群が7.5カ月(95%信頼区間 6.2-8.7)だったのに対して、BBP群は14.1カ月(95%信頼区間 12.6-16.1)だった。全生存期間(OS)中央値はNo BBP群が18.7カ月(95%信頼区間 17.5-20.4)だったのに対して、BBP群は27.5カ月(95%信頼区間 25.6-29.0)だった。