早期乳癌患者の術後補助療法としてビスホスホネート(BP)製剤を投与すると、閉経後患者の骨再発のリスクを減らし、乳癌死のリスクも減らすことが明らかとなった。無作為化試験のメタ解析の結果示されたもの。骨再発のリスクを34%、乳癌死のリスクを17%減らした。しかし骨以外の最初の遠隔再発は有意に減らさなかった。ビスホスホネートの投与は閉経前の患者には影響しなかった。また、非乳癌死、対側乳癌、局所再発についても影響は与えなかった。

 12月10日から14日まで米国サンアントニオで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS2013)で、the Early Breast Cancer Trialists' Collaborative Group(EBCTCG)'s Bisphosphonate Working Groupを代表して、英Sheffield Cancer Research CentreのColeman R氏によって発表された。

 研究グループは、術後補助療法としてBP製剤投与群と非投与群またはプラセボ群を比較した無作為化試験36件2万2982人の結果から、22試験1万7791人のデータを受け取り、メタ解析を行った。

 その結果、全再発については、1万7709人で3408イベントが起きていたが、10年の再発率はBP製剤投与群は25.4%、非投与群は26.5%だった(Logrank 2p=0.08)。遠隔再発は1万7709人で2835イベントが起きていたが、10年の再発率はBP製剤投与群は20.9%、非投与群22.3%だった(Logrank 2p=0.03)。

 骨再発については1万7709人で888イベントが起きていたが、10年の再発率はBP製剤投与群は6.9%、非投与群は8.4%だった(Logrank 2p=0.0009)。非骨遠隔再発は1万7709人で1947イベントが起きていたが、10年の再発率はBP製剤投与群は15.0%、非投与群は15.1%だった(Logrank 2p=0.71)。

 局所再発については1万7709人で698イベントが起きていたが、10年の再発率はBP製剤投与群は6.3%、非投与群は5.5%だった(Logrank 2p=0.27)。対側乳房の再発については1万7709人で218イベントが起きていたが、10年の再発率はBP製剤投与群は2.5%、非投与群は2.4%だった(Logrank 2p=0.96)。

 閉経後乳癌に限定したところ、1万1036人中遠隔再発は1564件起きており、10年の再発率はBP製剤投与群は18.4%、非投与群は21.9%だった(Logrank 2p=0.0003)。骨再発は508件起きており、10年の再発率はBP製剤投与群は5.9%、非投与群は8.8%だった(Logrank 2p<0.00001)。非骨再発は1056件起きていたが、10年の再発率はBP製剤投与群は13.3%、非投与群は14.3%だった(Logrank 2p=0.24)だった。

 骨再発を閉経状態と組み合わせると、年間のイベント率の比は閉経前の患者では差がなく、閉経後の患者で差があった。骨以外の部分の再発については、閉経前と閉経後に差はほとんどなかった。BP製剤の種類で分けても閉経後の患者で効果が高かった。

 全患者を対象に乳癌死について調べたところ、10年時点の死亡率はBP製剤投与群は16.9%、非投与群18.7%だった(Logrank 2p=0.04)。非乳癌死はどちらも5.3%で差がなかった(Logrank 2p=0.96)。

 閉経後患者の乳癌死は、10年時点ではBP製剤投与群は15.2%、非投与群18.3%だった(Logrank 2p=0.004)。全死亡率はBP製剤投与群は21.5%、非投与群23.8%だった(Logrank 2p=0.007)。