エストロゲン受容体(ER)陽性の進行・再発乳癌患者を対象として、フルベストラント500mgと250mgの有効性と安全性を比較した第3相のCONFIRM試験から、全生存期間(OS)の最終解析の結果が報告された。500mgを投与した群では、250mgを投与した群よりもOS中央値が4.1カ月延長し、死亡のリスクが19%減少したことが明らかになった。12月4日から8日まで米国サンアントニオで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS2012)で、イタリアHospital of PratoのAngelo Di Leo氏が発表した。

 CONFIRM(COmparisoN of Faslodex In Recurrent or Metastatic breast cancer)試験は多施設共同、並行群間比較、二重盲検のランダム化試験。対象は閉経後のER陽性乳癌で内分泌療法施行後に進行・再発した患者で、フルベストラント500mgを0、14、28日目とその後は28日毎に筋肉内注射で投与する群(500mg群)と、250mgを28日毎に投与する群(250mg群)を比較した。

 2005年2月から2007年8月までに、17カ国、128施設から736人がランダム化され、500mg群362人、250mg群374人となった。500mg群、250mg群ともに年齢中央値は61歳、全例ER陽性で、プロゲステロン受容体(PgR)陽性はそれぞれ67%と71%、内臓転移を有する患者は57%と53%だった。前治療の内分泌療法を術後療法として受けた患者はそれぞれ64%と67%だった。

 主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)中央値は既に発表されており、250mg群の5.5カ月と比べて500mg群は6.5カ月と有意に延長した(ハザード比0.80、p=0.006)(A. Di Leo et al. J Clin Oncol 2010;28:4594-4600)。患者の約50%が死亡した時点の初回解析では、OS中央値は500mg群25.1カ月、250mg群22.8カ月となり、500mg群で良好だったものの、有意差は得られなかった(ハザード比0.84、p=0.091)。

 初回解析のOSのデータから統計学的解析の計画が改正され、探索的な解析として、患者の75%が死亡した時点でOSの最終解析が行われることとなった。追跡期間中、全例の生存の状態が12週毎に確認された。

 データカットオフ日の時点で、追跡中の患者のうち、試験治療を継続中の患者は500mg群3.6%、250mg群2.1%、試験治療は継続していない患者はそれぞれ12.4%と9.9%、死亡は500mg群72.1%、250mg群78.3%となった。

 OSの最終解析において、OS中央値は500mg群26.4カ月、250mg群22.3カ月、ハザード比は0.81(95%信頼区間:0.69-0.96)となった。p値は0.016となったが、探索的な解析のため「名目上の(nominal)p値」とされ、統計学的な有意差とはされなかった。しかし、OSの初回解析と今回の最終解析の結果には一貫性が認められた。

 OSに影響する、試験治療後の最初の治療の内訳とその効果は、情報が得られた患者では両群で同等だった。化学療法は500mg群と250mg群でいずれも59%、内分泌療法はそれぞれ35%と31%、奏効率は両群ともに8%、臨床的有効率はそれぞれ33%と41%だった。250mg群の患者で500mgにクロスオーバーしたのは2.1%のみだった。

 安全性では、両群間で臨床に直接関連する違いは示されなかった。治療期間中に発現した重篤な有害事象(SAE)は、500mg群9.7%、250mg群7.2%で、このうち試験治療と関連するSAEは、それぞれ2.2%と1.1%だった。治療期間中のSAEによる死亡は、500mg群1.4%、250mg群2%だった。フルベストラント500mgの投与の安全性プロファイルは過去の報告と一致していた。
 
 Di Leo氏は「この試験の結果から、閉経後のER陽性進行乳癌患者の治療にフルベストラントを考慮する場合、500mgを0、14、28日に投与し、その後28日毎に投与することが推奨される」と話した。